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【動画】ノリスのコースアウトに声を失うピットクルーたち/F1ロシアGP マクラーレンの裏側

2021年10月7日

 マクラーレンにとってはまさに悪夢だった。F1第15戦ロシアGP、レース終盤に降り出した雨がすべての歯車を狂わせ、それまでトップを力走していたランド・ノリスの初優勝は幻に消えた。今回マクラーレンがアップしたのは、そんな悲劇の週末の裏側に密着した動画だ。



 動画はダニエル・リカルドの姿から始まる。前戦イタリアGPで優勝したリカルドは上機嫌で、「これから僕はモンツァと名乗る」とジョークを飛ばす。一方そんな彼と対比されるように、次のシーンでは、落ち着いた面持ちでコースウォークを行うランド・ノリスが映る。ファンの声援に応えつつ黙々と歩く彼の姿は、リラックスしながらも「次は自分の番だ」と闘志をみなぎらせているようにも見える。


 そして実際にノリスはやってのけた。土曜日の予選で、ノリスは自身初めてのポールポジションを獲得する。2戦続けての快挙に、クルーたちは抱き合っての大喜び。5位に入ったリカルドも、踊りながら満面の笑みで「ポールがなんだ!僕も5番手だよ!」とガッツポーズ。


 チームの雰囲気は最高潮で、ノリスはインタビュアーに「僕たちは止められない」と語ってみせる。


 むかえた決勝。ポールからスタートしたノリスだったが、序盤にサインツのオーバテイクを許し、2番手に後退する。モニターを見るクルーたちからはため息が漏れるが、それ以上にスタッフが不安そうに見つめているのは、雨雲レーダーだ。


 サインツを抜きトップに返り咲いたノリスだが、もし雨が降ればレースの流れは大きく変わってしまう。いつ降り出すかもわからない雨に重い雰囲気が漂うピットで、あるクルーは呟く。「最後の試練だ」と。


 チェッカーまで7周に迫った47周目、ついに雨が落ち始める。マクラーレンはリカルドをピットに入れたが、ノリスについてはステイアウトを選択。そして悲劇が起こる。


 51周目のことだった。急速にウエット化した路面にドライタイヤは全くグリップせず、制御を失ったノリスのマシンは、ゆっくりと滑るようにコースを外れていく。目前に迫った初優勝が、彼の手からこぼれ落ちた瞬間だった。短く、悲鳴のような声が聞こえたあと、ピットは長い沈黙に包まれる。誰もが言葉を失っている。


 レース後、テレビカメラの前では気丈に振る舞うノリス。しかし、その数分前にマクラーレンのカメラが捉えていたのは、モーターホームで涙を拭う彼の姿だった。



(autosport web)




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