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F1 Topic:「失うモノは何もない」一か八かの作戦で予選2番手を獲得したラッセルとウイリアムズ

2021年8月29日

 2021年F1第12戦ベルギーGP予選の最大のハイライトは、ウイリアムズのマシンを駆るジョージ・ラッセルが、ルイス・ハミルトン(メルセデス)を上回って2番手を獲得したことだろう。


 終始ウエットコンディションのなかで進行された今回の予選。Q3セッションは、開始わずかでランド・ノリス(マクラーレン)がオールージュ直後の上り坂であるラディオンで大クラッシュし、マシンが大破したため赤旗中断となった。


 長い中断を経てセッションは再開。ポイントとなったのは残り時間が9分だったことだ。ウエットコンディションでのスパ・フランコルシャンのラップタイムは約2分かかる。つまり、アウトラップ後にアタックできるチャンスは3回しかない。


 多くのドライバーは『プッシュ→クール→プッシュ』の戦略を採った。これはタイムアタックの後、一度スローダウンラップをはさんで、最後にもう一度アタックするという段取りだ。雨がいつ強くなるのかわからないため、まず1回アタックをして、その後タイヤの状態を整えてから、最後に本気のアタックを行うという作戦だ。


 この作戦は正攻法であり、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とハミルトン以外にも4番手のダニエル・リカルド(マクラーレン)、5番手のセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)、6番手のピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)、8番手のバルテリ・ボッタス(メルセデス)の6人が採用した。

2021年F1第12戦ベルギーGP ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)
2021年F1第12戦ベルギーGP ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)


 しかし、ラッセルはアウトラップの後、2周のウォームアップを行ってから、3周目にタイムアタックを行うという一か八かの作戦を採った。


 その理由をラッセルは「失うモノは何もない」と答えた。ラッセルとウイリアムズがそう考えた最大の要因は、前戦ハンガリーGPでの入賞だ。スタート直後の多重クラッシュを逃れたラッセルはウイリアムズのドライバーとして初入賞を果たした。もし、ラッセルがノーポイントのままスパの予選を迎えていたら、もう少し慎重な作戦を採っていたかもしれない。


 しかし、ハンガリーGPで8位に入賞していたラッセルにとっては、スパの予選で思い切った作戦を採る余裕があった。さらにQ3に進出した段階で、「僕には新品のインターミディエイトタイヤが残っていなかった」(ラッセル)ことも、1周目にタイムアタックせず、路面コンディションがよくなっていく最後に賭けるラッセルとウイリアムズの作戦がはまる要因となった。


 そして、ラッセルはインターミディエイトの1周目にアタックしてタイヤにダメージを与えず、最後のアタックで最大限の状態になるように時間をかけてウォームアップをした。さらに「最後のアタックのために、最大限のパワーを発揮するエンジンモードを温存していた」(ラッセル)こともフロントロウ獲得を助けたのだった。


 もし、ラッセルの後にタイムアタックしていたフェルスタッペンが渾身のタイムアタックを完結していなかったら、今年のベルギーGPの予選はラッセルがポールポジションを獲得していたかもしれなかった。

2021年F1第12戦ベルギーGP 予選2番手を獲得したジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)
2021年F1第12戦ベルギーGP 予選2番手を獲得したジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)

2021年F1第12戦ベルギーGP ラッセルの予選2番手に歓喜するウイリアムズのガレージ
2021年F1第12戦ベルギーGP ラッセルの予選2番手に歓喜するウイリアムズのガレージ

2021年F1第12戦ベルギーGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)と握手するジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)
2021年F1第12戦ベルギーGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)と握手するジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)

2021年F1第12戦ベルギーGP ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)
2021年F1第12戦ベルギーGP ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)



(Masahiro Owari)




レース

4/19(金) フリー走行 12:30〜13:30
スプリント予選 12:00〜13:00
4/20(土) スプリント 16:00〜
予選 16:30〜17:14
4/21(日) 決勝 16:00〜


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2位セルジオ・ペレス64
3位シャルル・ルクレール59
4位カルロス・サインツ55
5位ランド・ノリス37
6位オスカー・ピアストリ32
7位ジョージ・ラッセル24
8位フェルナンド・アロンソ24
9位ルイス・ハミルトン10
10位ランス・ストロール9

チームランキング

※日本GP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング141
2位スクーデリア・フェラーリ120
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム69
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム34
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム33
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム7
7位マネーグラム・ハースF1チーム4
8位ウイリアムズ・レーシング0
9位ステークF1チーム・キック・ザウバー0
10位BWTアルピーヌF1チーム0

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