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レッドブル・ホンダ分析:他車の接触がなければメルセデス勢との勝負は可能だったのか。アルボンはセットアップが機能せず

2020年12月7日

 レースに『たら・れば』を言っても仕方がないことを承知で、F1第16戦サクヒールGPでレッドブル・ホンダに勝つチャンスがあったのかを検証してみたい。


 まず1周目の4コーナーでリタイアしたマックス・フェルスタッペンだ。もし、4コーナーでシャルル・ルクレール(フェラーリ)がセルジオ・ペレス(レーシング・ポイント)に追突していなければ、1周目のフェルスタッペンのポジションは2台のメルセデス、ペレスに続いて4番手だった。


 予選5番手だったペレスにはそれなりにペースがあり、かつ予選での最高速が20台中トップのストレートスピードがあったため、フェルスタッペンがコース上でオーバーテイクを仕掛けるのは簡単ではなかっただろう。


 その間にメルセデス勢2台とのギャップは広がり、フェルスタッペンはアンダーカットによってペレスを抜けたかもしれないが、その後メルセデス勢2台と勝負できたかは疑問だ。


 そうなると、フェルスタッペンは単独3番手を走行していた可能性が高く、その差は54周目の時点でトップのジョージ・ラッセル(メルセデス)と3番手のカルロス・サインツJr.(マクラーレン)が23秒だったことを考えると、10秒前後を走行していたと考えられる。


 その後、メルセデスはピットストップのミスで優勝を逃すわけだが、そのピットストップを行ったのは23秒後方にいたサインツJr.と4番手のダニエル・リカルド(ルノー)がピットインして、3番手に上がったペレスとの差が42秒あったためだった。サクヒールGPのピットストップロスは約24秒。しかも、62周目にセーフティーカーが導入されて、ピットストップロスはさらに小さくなったので、ピットインしてもポジションを落とさないフリーピットストップをメルセデスは行った。


 もし、フェルスタッペンがそれなりのペースで3番手を走行していたら、メルセデスはピットストップを行わなかっただろう。そうなっていれば、あのピットストップミスも起きてはいなかった。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第16戦サクヒールGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)


 次に、アレクサンダー・アルボンだ。レース後、6位に終わったアルボンは、その理由を次のように説明した。


「直線が遅くて、オーバーテイクがすごく難しかった」


 じつはアルボンのマシンはダウンフォースを付け気味にセッティングされていた。そのことは、予選の最高速が20人中、最下位だったことでもわかる。予選での最高速トップのペレスの時速342kmに対して、アルボンは時速323.2kmだった。


 おそらくレッドブル・ホンダは87周の長丁場のレースに備え、リヤタイヤのデグラデーションを抑えるためにダウンフォースを付け気味にしたと考えられるが、この日のレースは第15戦バーレーンGPよりも3時間遅れの夜8時10分にスタートし、路面温度が約5度低かった。さらにセーフティーカーが2回、バーチャル・セーフティカー(VSC)も2回出たため、タイヤにはそれほど厳しいレースとならず、サクヒールGPでのレッドブル・ホンダはセットアップ面でも外してしまっていたのである。

アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第16戦サクヒールGP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)

2020年F1第16戦サクヒールGP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第16戦サクヒールGP アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2020年F1第16戦サクヒールGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)



(Masahiro Owari)




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3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム124
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