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全21戦で入賞、安定した強さで2019年シーズンを完全走破したハミルトン【今宮純のF1アブダビGP分析】
2019年12月3日
2019年F1最終戦アブダビGPは、メルセデスのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウィンを達成。6冠王者はライバルを寄せ付けることなく圧巻の走りを見せつけた。F1ジャーナリストの今宮純氏が週末のアブダビGPを振り返る。
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長き21戦シリーズ、1262周を“完全走破”したハミルトンに今年最後のチェッカーフラッグが振られた。勝利やPP獲得数もさることながら6381kmを走り切り(地球1周距離は約4万km)、王者はすべて入賞ゴールを重ねた。この最長不倒記録こそ今年彼が創った数々の記録のうち、もっとも価値があるものではないか。
2018年から33戦連続入賞は自己最高タイ記録、アブダビGPがこの間の19勝目となる。6冠王者は狙っていたかのように10戦ぶりのPPを決め、スタートから55周リードを奪い、53周目には最速ラップも叩きだした(27周したハードタイヤで)。最終戦フィナーレに「全部獲ってみせる」と、ハミルトンは本能をむき出しにしたように見えた。
アブダビGP前までPPが今年はたった4回、これは12年シーズン以前までさかのぼる少なさ。だからこそ意地でもPPを獲るという意欲があったにちがいない。相対的に見てフェラーリ勢はセクター3が鈍く、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンもそこがもうひとつ。となるとボッタスの存在が“仮想敵”になる。
ボッタスはアブダビGPで2度パワーユニット・エレメントを交換、最後尾グリッドが決定していた。だがそれに対応した追撃レース・ペースを意識するセッティングを試みないままでいた。個人的に感じたのは、あえてPU交換したのは2020年仕様を実戦テストする思惑もあり、ハミルトンのマイレッジを重ねたオールドPUと比較する意図もチームにあったのではないか。
フレッシュPUを得たボッタスはQ1からQ3もフルアタック。通常ならそこまでやらずQ2で引き下がるのにプッシュした。しかしその結果はハミルトンが0.194秒差でPP、走り込んでいるパワーユニットで3セクターともボッタスを上回った。セクタースピードはボッタスの方が速かったが、ハミルトンはリズミカルなコーナーワークの切れを見せつけたのだ。
獲るべくして決めた88回目のPPに、「まるで初めて獲ったような気分がする」と言った王者。その裏にはフレッシュPUのチームメイトに優った実感が込められているようにも感じとれた。34歳にして<初心忘るべからず>、いまやベテランの彼ならではの言葉だ。
スタートから飛び出ると1周目1.681秒、2周目2.002秒、3周目2.771秒、2番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)を瞬く間にリードしていった。以前のようなハミルトン・スタイルを思い出させた。すると技術的問題のため全車DRS機能が使えない事態が発生、独走パターンに持ち込むリーダーはさらにギャップを広げ、燃費もタイヤもしっかりマネージメント。ほぼ半分の26周をミディアムタイヤでカバーし、ハードに変えてからは1分42秒台でひた走った。
09年アブダビGP初年度に勝ったセバスチャン・ベッテルの最速ラップ1分40秒279が、10年間破られずにいた。ハミルトンはその記録を狙った。52周目より一気に2.810秒アップ、1分39秒283を53周目にたたき出す。これ以上に完璧な締めくくりはない。387点+25点+1点=413点、昨年の408点を超えた(今季最速ラップ加点が6点)。
──2014年アブダビGP最終戦から6シーズンにハミルトンは4勝してきている。シリーズ最後の夜を華々しく、圧倒する速さで飾れ、王者は安らぎをみつけたような表情を表彰台で見せた。両脇にいる2位フェルスタッペン、3位ルクレールとそろってシャンパン・ボトルで乾杯、『ルイス・ハミルトン・ショー』の幕は下りた――。
(Jun Imamiya)
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5/24(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
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予選 | 23:00〜 | |
5/26(日) | 決勝 | 22:00〜 |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 161 |
2位 | シャルル・ルクレール | 113 |
3位 | セルジオ・ペレス | 107 |
4位 | ランド・ノリス | 101 |
5位 | カルロス・サインツ | 93 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 53 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 44 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 35 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 33 |
10位 | 角田裕毅 | 15 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 268 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 212 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 154 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 79 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 44 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 20 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 1 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |