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イギリスGPの契約解除をシルバーストンが検討。F1新オーナーのサポートに期待

2017年1月11日

 シルバーストンサーキットのオーナー、ブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブ(BRDC)は、イギリスGP開催契約を解除することを検討していると認めた。しかしF1の新しい商業権所有者と政府支援があればイギリスGPを救えるかもしれないという。


 BRDC会長のデレック・ワーウィックは昨年9月に、F1レースの運営による経済的な負担が大きくなりすぎていると発言した。


 昨年のクリスマス前にBRDCのチェアマン、ジョン・グラントが会員に送った書簡には、クラブが解約条項の発動を検討していることが示唆されていた。


 シルバーストンが現在結んでいるイギリスGP開催契約の期間は2026年までとなっているが、2019年のレース終了後に有効となる解約条項が存在する。
 これを発動するには、今年7月に開催されるイギリスGPの前に手続をとる必要がある。


 しかしグラントは、リバティ・メディアがF1商業権への関与を深めることで、良い方向へ進み出せると確信している。


「いくつかのことが、我々にとって有利に働きつつある」とグラントは述べた。


「近い将来、F1オーナーが交代することが、中期的な助けになるはずだ」


「リバティは我々の考え方に深く共感しているようだ」


「我々は経済面での諸要素のバランスを取り戻す必要がある。多岐にわたる道を検討し、多くの関係者と話をしているところだ」

■政府の支援にも期待

 もうひとつ期待することが可能なのは行政からの援助だが、今まで基本的にシルバーストンの救済のために政府から資金が出たことはない。


「公的資金を使うという、切実な議論もなされている。だがF1がリッチなスポーツだと見られていることは承知している」とグラントは語った。


「私も補助金を引き出すのが政治的に可能だとは思わない。しかし、他の形での公的サポートなら実現の余地はあるだろう」


 グラントはまた、たとえBRDCが解約条項を発動しても、それが必ずしもイギリスGPの終わりを意味することにはならないだろうと述べた。


「仮に行使するとしても、それがすべての終わりになるとは考えていない。むしろ、さらなる交渉の基盤となるだろう」


「我々は取り返しのつかないことだとは考えていない」

■売却の緊急性はなくなる

 BRDCは財政的な問題を解決するため、昨年、シルバーストン売却の可能性についていくつかの企業と交渉してきた。


 しかし最近の状況の進展により売却を急ぐ必要がなくなり、GP開催についての意志決定が現在の最優先事項となっている。


 グラントはBRDCの財政状況はより盤石になっていると確信している。2018年から世界ラリークロス選手権の開催が決まり、また、ヘリテージ・エクスペリエンスから2,000万ポンド(約28億1,400万円)の財政支援の承認が下りたのだ。


「我々はヘリテージ・ロッテリー・ファンドから素晴らしい支援を取りつけることができた。また、地元の審議会や企業パートナーが必要な残りの資金を提供してくれるために協力してくれている」とグラントは語った。


「これは大きな一歩だ。これで毎年50万人の新しい観客をシルバーストンに引き寄せることになるのだから」


「そして長年我々が課題としてきた、ホテルに関する強力なビジネスに取り組むこともできるだろう」


「こうしたすべてのことが望む形で進み始めているため、概してより楽観的に感じている。(シルバーストン売却の)契約をすぐに進めなければいけないというプレッシャーも以前より小さくなった」 



(AUTOSPORTweb)

この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています




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