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ザウバー/アウディCOOビノット、新代表加入前に元僚友で体制固め。チームの完全掌握目指す

2024年11月18日

 ザウバーのCOOおよびCTOのマッティア・ビノットは、アウディへの移行に向けて、フェラーリ時代からよく知る人物で体制を固めつつある。10月末には、フェラーリの元レースストラテジストであるイグナシオ・ルエダがスポーティングディレクターに就任することが発表された。レーシングエンジニアリングの責任者に任命されたジャンパオロ・ダッラーラは、ビノットがフェラーリでエンジンエンジニアとしてキャリアを始めた頃に、ともに仕事をした経験がある人物だ。


 ルエダは、フレデリック・バスールがビノットに代わってチーム代表に就任した直後に解任されていた。ダッラーラは、ザウバーがBMWと袂を分けた後に、マラネロのスタッフとしてザウバーに供給されていたV8エンジンを管理していた。

イグナシオ・“イニャキ”・ルエダ(フェラーリ 戦略責任者)
2022年までフェラーリの戦略責任者を務めたイグナシオ・“イニャキ”・ルエダ(写真右)


 ビノットのレーシングキャリアがすべてフェラーリで積まれてきたことから、彼がザウバー/アウディのボスに就任した時、まずマラネロ時代にともに仕事をした人々を探すだろうことは予想されていた。


 ビノットは、自分に完全に忠実な人々に囲まれることを好む人物である。彼はトップマネジメントレベルで緊密に結束したグループを作り、各部門のトップに“自分の人間”を据えることで、ヒンウィル、ノイブルク、そしてサーキットでの出来事に対して完全な支配権を持ちたいと考えている。


 2025年から現レッドブルのスポーティングディレクターであるジョナサン・ウィートリーがチーム代表に就任することが決まっており、ビノットは、その前にできるだけ多くの忠実な友人をチームに迎え入れようとしているのは明らかだ。

ジョナサン・ウィートリー
レッドブル・レーシングのスポーティングディレクター ジョナサン・ウィートリー


 ザウバー/アウディは、大規模な採用活動を行っている。イギリスを拠点とするF1チームのほとんどと比較すると、ザウバーの技術部門の一部は、これまでずっと人員が不足していた。予算制限が規則に導入された後、スイスの生活費が他の9チームが拠点を置くイギリスやイタリアよりもはるかに高いため、ザウバーにとって状況はさらに複雑になっている。


 FIAの調査によると、スイスの生活費はイギリスやイタリアよりも約45%高い。FIAは、それがザウバーにとって不利な状況であることを認め、2026年シーズンの開始時から、スイス拠点のチームに適用されるチームのコスト上限において、給与に関する調整を行う予定だ。


 それにより、ザウバー/アウディは、イギリス拠点のチームが提示する給与に匹敵する水準の額を提示できるようになるため、現在、ファクトリーで働くエンジニアを100人以上新たに雇用する手続きを進めている。



(GrandPrix.com)


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