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【F1第16戦予選の要点】自ら「クソラップ」と評したアタックでPP獲得のノリス。レッドブルの王座陥落の日は近い
2024年9月1日
8月31日に行われた2024年F1第16戦イタリアGPの予選。Q3で最後のアタックを終えた直後、ランド・ノリス(マクラーレン)はチームに対し「あんなクソラップで、申し訳なかった」と無線で謝罪した。ノリスの落胆の声に対し、担当エンジニアのウィル・ジョゼフは、こう答えた。
「君はそのクソラップでポールポジションを獲得したんだよ」
車載映像を見直すと、最初のシケイン(バリアンテ・レティフィーロ/ターン1〜2)で、わずかにノリスのステアリング操作が乱れたように見える。ほとんど気にならないレベルだが、ノリス自身には許せないミスだったのだろう。それでも2番手のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)に0.109秒差。もしノリスが満足する完璧なラップを刻んでいたら、どれほどのタイム差をつけたことだろうか。
前戦オランダGPでノリスは、2位で続いたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に22秒以上の大差を築いて勝利を手にした。しかし今回のイタリアGPについては、「僕らにとっては苦手なローダウンフォースサーキットだし、地元のフェラーリが速さを見せるんじゃないかな。マックスもここは強いしね」と、苦戦を覚悟しているような口ぶりだった。
ところが蓋を開けてみれば、マクラーレンがフロントロウを独占。フェラーリは4、5番手。そしてフェルスタッペンはノリスから0.695秒差をつけられて、まさかの7番手に沈んだ。もはやマクラーレンに、苦手なコースは存在しないというべきだろう。
オランダGPの『予選の要点』でもポールポジションを獲得したノリスを扱い、「フェルスタッペンがノリスに唯一付け入る隙があるとすれば、スタートか」と書いた。実際、ノリスはオランダGPでもスタートに失敗し首位を奪われたが、すぐに抜き返すとその後は独走し、母国グランプリのフェルスタッペンに大差をつけて優勝した。
そして今週末のフェルスタッペンも、ノリスの敵ではないだろう。むしろノリスの脅威はフロントロウに並ぶチームメイトのピアストリだろうし、同じくマクラーレンがフロントロウを独占したハンガリーGP同様、ふたりの一騎打ちになる可能性が高い。
ただし全面再舗装されたモンツァは、タイヤマネジメントの巧拙が去年までよりはるかに重要になる。そこはまだ、ノリスの方がうまくやれそうな部分だろう。
いずれにしても、今回のイタリアGPではマクラーレンがハンガリーGPに続くワン・ツー・フィニッシュを決める可能性は高そうだ。現在、コンストラクターズ選手権で首位レッドブルとマクラーレンのポイント差は30点。ノリスとピアストリが合わせて43点(ファステストを含めると44点)を獲得した場合、レッドブル2台の順位にもよるが、レッドブルはここで一気にコンストラクターズ首位の座から陥落してしまうかもしれない。
(柴田久仁夫)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 234 |
2位 | ランド・ノリス | 226 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 165 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 147 |
5位 | シャルル・ルクレール | 119 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 103 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 63 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 46 |
9位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |
10位 | エステバン・オコン | 23 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 460 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 222 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 210 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 172 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 59 |
6位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 41 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 36 |
8位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 36 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 29 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 19 |

