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トロロッソ・ホンダ辛口コラム アブダビGP編:2018年シーズンの苦戦を現すような残念な最終戦
2018年12月3日
トロロッソ・ホンダの活躍を甘口&辛口のふたつの視点からそれぞれ評価する連載コラム。レースごとに、週末のトロロッソ・ホンダのコース内外の活躍を批評します。F1第21戦アブダビGPを、辛口の視点でジャッジ。
――――――――――――
今回のトロロッソ・ホンダに、がっかりしたり驚いたりするべきではないのだろう。彼らの一年を現すような最終戦だったからだ。
トロロッソ・ホンダは、ヤス・マリーナ・サーキットでのグランプリに大きな期待を持って臨んだ。ポイントを獲得して、コンストラクターズ選手権8位の座を取り戻して、シーズンを締めくくることを目指していたのだ。
実際、フリープラクティスでは、ビッグ3チーム以外のトップに立つポテンシャルを示した。ところが、予選でピエール・ガスリーのエンジンにトラブルが発生、決勝でチームが誤った戦略を採った後、ガスリーに再びトラブルが起きて、リタイアしなければならなくなった。
ブレンドン・ハートレーはどうだったか? 意外なことではないが、彼は週末を通してガスリーのペースにまるで近づけなかった。予選では、エンジンのトラブルでストップしたチームメイトに勝ったものの、決勝では1周目に起きたインシデントの影響を受け、後方を走り続けた後に、最後のF1レースを完走15人中12位という結果で終えた……。
トロロッソ・ホンダの最終戦は、彼らの2018年シーズンの縮図といえるだろう。彼らが今年見せてきたパフォーマンスが反映されたレースだった。
バーレーンでガスリーが予選6番手、決勝4位という好結果を出し、モナコでも速さを発揮した後、チームには大きな期待が寄せられた。しかしトロロッソはSTR13の開発に関して迷走し、一年を通して、セットアップについてもレースストラテジーについても、間違った判断を繰り返した。
ホンダは、レッドブル・レーシングへの供給をスタートする2019年に備えてパワーユニット(PU/エンジン)の改良を進めるため、新しいソリューションを積極的にトライすることを決め、そのためにガスリーとハートレーはパワーユニット交換によるグリッドペナルティを大量に受ける羽目になった。
その結果、どうなったか。アブダビのレースと同様に、トロロッソ・ホンダのシーズンは失望すべきものになった。コンストラクターズ選手権で、ウイリアムズのひとつ上の9位にとどまったのだ。
ドライバーたちに関しても、最終戦は自身のシーズンを反映するような展開だった。ガスリーは速さと熱意を示していたが、FP3でロマン・グロージャンに抑えられただけですぐにカッとなり、コーナーでグロージャンに全くスペースを与えることなくヒットした。
単なるフリープラクティスだというのにだ。あの行為にペナルティが与えられなかったのは幸運だったとしか言いようがない。
ガスリーは、決勝ではいい走りをし、タイヤを29周もたせ、17番グリッドからスタートしながら、終盤には10番手に浮上していた。しかし、後方からケビン・マグヌッセンがぐんぐん追いついてきて、長いバトルが始まりかけたその時、ガスリーにパワーユニット関連のトラブルが発生、レースを終えなければならなかった。
残念なシーズンの、残念な最終戦だった。少なくとも、リザルトの面ではそう言わざるを得ない。
シーズンが終わったいま、すぐさま東南アジアの素敵なビーチに飛んで、冷えた白ワインでも飲みながら、のんびり過ごしたいところだが、私にはまだ仕事が残っている。雨のイギリスで、寒さに震えながら、2018年全体のトロロッソ・ホンダを分析し、シーズンレビューをまとめなければならない(数週間後にお届けするので、楽しみにしていてほしい)。
その仕事が終わったら、今年最後の旅をして、温かい場所で休暇を過ごすとしよう。2019年のレッドブルとホンダは、ポジティブな気分にさせてくれることを願いながら……。
(Nick Richards)
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今回のトロロッソ・ホンダに、がっかりしたり驚いたりするべきではないのだろう。彼らの一年を現すような最終戦だったからだ。
トロロッソ・ホンダは、ヤス・マリーナ・サーキットでのグランプリに大きな期待を持って臨んだ。ポイントを獲得して、コンストラクターズ選手権8位の座を取り戻して、シーズンを締めくくることを目指していたのだ。
実際、フリープラクティスでは、ビッグ3チーム以外のトップに立つポテンシャルを示した。ところが、予選でピエール・ガスリーのエンジンにトラブルが発生、決勝でチームが誤った戦略を採った後、ガスリーに再びトラブルが起きて、リタイアしなければならなくなった。
ブレンドン・ハートレーはどうだったか? 意外なことではないが、彼は週末を通してガスリーのペースにまるで近づけなかった。予選では、エンジンのトラブルでストップしたチームメイトに勝ったものの、決勝では1周目に起きたインシデントの影響を受け、後方を走り続けた後に、最後のF1レースを完走15人中12位という結果で終えた……。
トロロッソ・ホンダの最終戦は、彼らの2018年シーズンの縮図といえるだろう。彼らが今年見せてきたパフォーマンスが反映されたレースだった。
バーレーンでガスリーが予選6番手、決勝4位という好結果を出し、モナコでも速さを発揮した後、チームには大きな期待が寄せられた。しかしトロロッソはSTR13の開発に関して迷走し、一年を通して、セットアップについてもレースストラテジーについても、間違った判断を繰り返した。
ホンダは、レッドブル・レーシングへの供給をスタートする2019年に備えてパワーユニット(PU/エンジン)の改良を進めるため、新しいソリューションを積極的にトライすることを決め、そのためにガスリーとハートレーはパワーユニット交換によるグリッドペナルティを大量に受ける羽目になった。
その結果、どうなったか。アブダビのレースと同様に、トロロッソ・ホンダのシーズンは失望すべきものになった。コンストラクターズ選手権で、ウイリアムズのひとつ上の9位にとどまったのだ。
ドライバーたちに関しても、最終戦は自身のシーズンを反映するような展開だった。ガスリーは速さと熱意を示していたが、FP3でロマン・グロージャンに抑えられただけですぐにカッとなり、コーナーでグロージャンに全くスペースを与えることなくヒットした。
単なるフリープラクティスだというのにだ。あの行為にペナルティが与えられなかったのは幸運だったとしか言いようがない。
ガスリーは、決勝ではいい走りをし、タイヤを29周もたせ、17番グリッドからスタートしながら、終盤には10番手に浮上していた。しかし、後方からケビン・マグヌッセンがぐんぐん追いついてきて、長いバトルが始まりかけたその時、ガスリーにパワーユニット関連のトラブルが発生、レースを終えなければならなかった。
残念なシーズンの、残念な最終戦だった。少なくとも、リザルトの面ではそう言わざるを得ない。
シーズンが終わったいま、すぐさま東南アジアの素敵なビーチに飛んで、冷えた白ワインでも飲みながら、のんびり過ごしたいところだが、私にはまだ仕事が残っている。雨のイギリスで、寒さに震えながら、2018年全体のトロロッソ・ホンダを分析し、シーズンレビューをまとめなければならない(数週間後にお届けするので、楽しみにしていてほしい)。
その仕事が終わったら、今年最後の旅をして、温かい場所で休暇を過ごすとしよう。2019年のレッドブルとホンダは、ポジティブな気分にさせてくれることを願いながら……。
(Nick Richards)
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※マイアミGP終了時点
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