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【レースの焦点】“VSCの罠”にはまったメルセデス、チームワークで勝利を手にしたフェラーリ/F1オーストラリアGP

2018年3月28日

XPB Images

 ハミルトンの不幸ばかりがクローズアップされたが、ライコネンもまた、2位から3位にポジションを落とした。しかし、キミの目標はあくまで勝利。「僕は勝てなかったけど、フェラーリの1台がその勝利を得たんだから、そんなに悪くはないよ」──微かな笑顔が表彰台を爽やかにした。

 VSCという“罠”を理解するうえで、もっと分かりやすい例となるのは10番グリッドスタートから5位入賞を果たしたフェルナンド・アロンソのケース。24周目、ピットインを残していたアロンソは5番手、すでにタイヤ交換を終えたマックス・フェルスタッペンの14.8秒前方を走行していた。VSCが導入されたのはアロンソが25周目を終了した直後。フェルスタッペンはセクター3でVSCの速度制限を受け、25周終了時点の間隔は22秒まで広がった──。26周目はふたりともが同様に速度制限を受けるため、アロンソにはこの22秒をタイヤ交換のため完璧に使いこなすことが求められた。結果、27周目のピット出口でマクラーレンとレッドブルは横一列。第2セーフティカーラインではアロンソが0.1秒だけ前にいた。

 そこで躊躇するフェルスタッペンを先行させたのは、アロンソの大人な対応。レースコントロールがフェルスタッペンに対してアロンソにポジションを戻すよう指示したのは本物のSCがピットに戻る直前で、これが最終的なレース結果に反映されることになった。

 15秒遅れではやはり、VSC下のピットインをカバーできない。マクラーレンもアロンソも、複雑な状況を冷静に完璧に把握していたのだ。

 結果は5位入賞でも、アロンソにとっては「2台のハースのトラブルや、カルロス・サインツJr.のコースオフ、VSCの幸運、SC下でのフェルスタッペンのオーバーテイク”によって得られた5位」。それでも、レッドブルの1台を抑え切ったこと、レースできたことによる収穫が、新しいシーズンへの手応えとなる。

「長い冬だった。長いシーズンだった──」アロンソの“シーズン”が複数形だったことに、誰もが気づいたはずだ。彼の闘志が溢れ出る動き、破綻しない攻撃が映像で捉えられることに、誰もが大きな喜びを“取り戻した”と感じたはずだ。ドライバー・オブ・ザ・デイの称号は、そんなファンの気持ちの表れ。

「We can fight、 we can fight」

 英語であっても、そこから響いてくるのはスペインの情熱。力強い太陽の光がみんなの心を熱くした。

(Masako Imamiya)





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