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【訃報】かつてはF1にも挑戦、名物オーナーのカール・ハースが死去

2016年7月8日

 ニューマン・ハース・レーシングのオーナーであったカール・ハースが亡くなった。86歳だった。


 ハースはアルツハイマー病による闘病生活を送っていたが、先月の29日、シカゴ郊外の自宅で亡くなったことが今月7日にハース・オートビジネスから伝えられた。

2008年インディ500でサーキットに姿を見せたカール・ハース
2008年インディ500でサーキットに姿を見せたカール・ハース

 ハースは、1985年に元マクラーレンのテディー・メイヤーや、フォード、ローラとパートナーシップを結び、最後のアメリカ人F1オーナーとして(現在はハースF1チームのオーナーであるジーン・ハースがアメリカ出身)その名を馳せた。それでもハースの主戦場はチャンプカーで、実際の成績としてはそのチャンプカーで多くの成功を収めた。


 ハースはCan-Amではライバルチームのオーナーで人気俳優のポール・ニューマンとタッグを組み、1983年にニューマン・ハースを設立。F1で活躍をしていたマリオ・アンドレッティを起用。アンドレッティはニューマン・ハースでは1984年の一度のみの栄冠獲得に終わったが、レーシングキャリアの晩年をハースと共にし、89年には自身の息子であるマイケルもチームに加わり二台体制となった。


 そしてマイケルは91年にニューマン・ハースに優勝をもたらし、後にマクラーレンに移籍。ハースは彼の代わりに、当時F1ワールドチャンピオンであったナイジェル・マンセルをチームに呼び、マンセルは加入年から優勝を飾り、チャンプカーとニューマン・ハースの両者の国際的認知度を高いものにした。


 2000年代からインディ・レーシング・リーグが台頭を見せはじめたが、ハースはチャンプカーをこよなく愛した。ペンスキーやガナッシがCARTから撤退した一方、2002年にクリスチアーノ・ダ・マッタと共にタイトルを獲得。チャンプカーの晩年は、セバスチャン・ボーデが2004年から4年連続でワールドチャンピオンを獲得するなどハースの独壇場だった。


 チャンプカーとインディカーが合併しインディカー・シリーズとなった2008年からは、マイク・ラニガンが一時的にオーナーに加わり3人体制で運営を行ったが、チームはライバルとの経験の差を埋められず苦戦を強いられた。それでもこの年の第2戦セントピーターバーグGPでニューマン・ハースのグラハム・レイホールが優勝、シリーズ終盤のデトロイトではジャスティン・ウィルソンも勝利を挙げた。この2勝がニューマン・ハースの最後の勝利となった。

2007年にセバスチャン・ボーデとチャンピオンを獲得したニューマン・ハース
2007年にセバスチャン・ボーデとチャンピオンを獲得したニューマン・ハース

 2008年にニューマンが死去すると、ラニガンがボビー・レイホールのチームで共同オーナーをするためハースの下から離れてしまい、2011年からはハースは単独オーナーとなった。同年チームはオリオール・セルビアが4位、ジェームズ・ヒンチクリフが新人賞を獲得し好成績を残したが、財政難を理由に2011年をもってインディカーから撤退を表明した。


 ハースはもともと、1950年代からスポーツカーのレーシングドライバーとしてキャリアをスタートさせている。1960年にカール・ハース・オートモーティブ・インポートを設立し、67年から北米でローラ製レーンシングカーの輸入ディーラーとなり、チームの運営に携わるようになった。晩年はトラックに姿を見せることがなかったが、ハースはフォーミュラ500、Can-Am、Super Vee、NASCARなど数々のレースに参戦し、アメリカンモータースポーツの中心的存在として、その名を知らしめてきた。


 なお、日本との関わりとしては、現在、Drago Modulo Honda RacingからスーパーGTに参戦している武藤英紀が2010年にニューマン・ハースに在籍していた。



(Translation:AUTOSPORTweb)

この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています


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