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F1オーストリアGP決勝トップ10ドライバーコメント

2016年7月4日

 2016年F1第9戦オーストリアGP決勝トップ10に入ったドライバーたちがレースを振り返った。


■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=1位

(ニコ・ロズベルグとの接触について語り)最終ラップまで争っていた。彼はミスをして、イン側の縁石に接触し、(ターン1で)ワイドになった。


 僕はうまく近づくことができた。ターン2に向かうところで彼はイン側をブロックした。僕はアウト側に行くしかなかった。


 僕はレーシングライン上にいた。彼は僕のブラインドスポットにいたけど、そこにいるということは分かっていたので、僕はかなりワイドなラインを取った。


 彼にはたっぷりスペースを残した。コーナーを曲がり始める時、僕はコースの端にいた。彼が僕に衝突したんだ。


(チーム内のミーティングは)もめたりしないだろう。何も言われないと思う。何が起きていたのか、はっきりと分かっていないけれど、自分がどこを走っていたのかは知っている。


 問題は何もない。僕らは激しく戦っていた。時にはこういうことも起こる。


(表彰台で観客からブーイングを受けたことについて)もちろんいい気持ちじゃない。大好きな場所だからね。


 でも彼らを許すよ。彼らにも自分の意見を持つ権利がある。


 どうしてあんなことをするのか分からないけど、僕には何の影響もない。僕はこのレースを正々堂々と勝ったのだから。


■レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 決勝=2位

 F1でキャリア2度目のポディウムに上がれて、最高の気分だ。クルマもタイヤも期待どおりの働きをしてくれて、良いレースができたと思う。スタートで何台かをオーバーテイクして、彼らといいバトルができた。あれは本当に楽しかったね。

2016年F1第9戦オーストリアGP 決勝1位:ルイス・ハミルトン(メルセデス)、2位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位:キミ・ライコネン(フェラーリ)
2016年F1第9戦オーストリアGP

 それ以降は主に単独走行のレースになり、終盤はキミ(・ライコネン)がかなりのペースで追い上げてきたが、何とか最後まで抑えきることができた。3位だと思っていたので、急に2位になったのには驚いた。でも、最終ラップで順位がひとつ上がったのは単純にうれしかったよ。


 セーフティカーが出たことでずいぶん助かったのは間違いないし、そのおかげで戦略をうまく生かせたと思う。最後はキミのプレッシャーに対処する必要があったけど、ただミスをしなければいいだけのことで、今日はそれをうまくやりとおせた。フィニッシュまでトラブルは何もなかった。あえて言えば、トラフィックに引っかかったときにタイヤが冷えて、ちょっとトリッキーになったくらいだ。


 今季のためにハードワークを続けてきたことが、こうしてポディウムフィニッシュにつながっているわけで、2017年に向けての見通しが明るいのは間違いない。そして、来週のシルバーストンでも良いレースができそうだ。僕らのクルマは、シルバーストンのようなコースを得意としている。ここでこれだけ戦えたのだから、来週にも明るい見通しを持てるはずだよ。


■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 決勝=3位

 楽なレースではなかったが、自分なりにベストを尽くした。3位は悪くない結果だけど、この順位で終わったことに少し落胆もしている。レース序盤の展開から考えれば、チームとしてもっと良い成績を期待できたからだ。
 
 最初のうちはスピードもあって、メルセデス勢に少しずつ追いついていたのに、ピットストップの後のリカバリーが難しかった。まず、(ダニエル・)リカルドを抜くのに貴重な時間を費やした。何度か距離を詰めているうちに、ターン2立ち上がりのトラクションが効かなくなってきたんだ。それでも、彼を抜いてからはペースもすごく良かったし、ハンドリングも文句なしだった。


 レース終盤にマックス(・フェルスタッペン)を抜くチャンスも何度かあったが、そのたびにイエローフラッグに阻まれて、結局抜けなかった。


 ハンドリングとスピードに関して言えば、今日はクルマの持っている力を出し切った。ただ、それだけで十分とは言えない。僕らは2台揃って上位に入りたいんだ。できることならシルバーストンでは順調な週末を送って、もっと良い成績を残したい。


■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ニコ・ロズベルグ 決勝=4位

(ルイス・ハミルトンとの接触について語り)コーナーに少し深く入った。でも問題ない。僕がイン側にいたからだ。僕に権利があった。


 ルイスがターンインして接触が起こった。すごく驚いた。


 僕たちはバトルをしていた。僕はブレーキに少し苦しんでいた。終盤、少し温度が上がっていた。タイヤはデグラデーションを起こしていた。それでルイスにチャンスが生まれた。


 それでもポジションを守ってフィニッシュできると確信していた。イン側にいたのは僕だ。強いポジションにいたんだ。


 すごくがっかりしている。このスポーツでは時に信じられないことが起こる。

2016年第9戦オーストリアGP ニコ・ロズベルグ、ルイス・ハミルトンと接触
ニコ・ロズベルグ

 今回は勝てると確信していた。なのに最終ラップで勝利を失った。本当に厳しい。


(アクシデントについてと、ひどいダメージを負ったマシンで走り続けたことについて審議中になっていることについて)スチュワードにどう話すか、まだ考えていない。まだ振り返っていないからだ。今はただただ悔しい。こんなことが起きて、こんな風に勝利を失ったことが。


■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド 決勝=5位

 チームにとっては、本当に良い一日だったと思う。オーストリアでポディウムに上がるなんて、期待していなかったからね。もちろん、僕もマックス(・フェルスタッペン)と一緒にポディウムに乗りたかったが、僕のレースはちょっと残念な部分もあった。


 レース序盤にターン8の手前で何台かに抜かれて、そんなはずはないだろうと思っていたんだけど、少しレースが落ち着いたところで、ただ僕が速くないだけだってことに気づいた。タイヤを酷使してパフォーマンスを引き出そうとした。何とかペースを維持することはできたものの、そのうち徐々にまわりのペースが上がってきて、僕は相対的にどんどん遅くなっていった。


 とりあえず、なぜそうなったのかを調べて、原因を理解したいと思っている。僕のドライビングで何とかできる部分があるのなら、ぜひともそれを見つけたいからね。


 レッドブルリンクとシルバーストンが2週連続開催であることは、僕にとってはありがたい。すぐに次のレースが始まったほうがいいんだ。シルバーストンではもっと良いレースをしたい。ここで僕がなぜ速くなかったのか、問題を解決するための時間は2、3日しかないけど、明日にはファクトリーへ行って調べてみるつもりだ。ともあれ、今日のレースに関して、思ったほど速く走れなくて残念だったのは確かだよ。


(Fox Sportsに対して語り)スタートはまずまずだったけど、あっという間に順位を落とした。ターン6の立ち上がりで3回も抜かれた。無線で訴えたよ。「ストレートで遅い。どうなってるのか、わからない!」ってね。エネルギーマネージメントと関係あるような気がした。序盤数周は何もかもがうまくいかなかった。


(その後は)リズムに乗ることができたけど、十分な速さがなかった。(セーフティカー後の)リスタートの後にはマックスの後ろにいたんだが、ついていけなかった。今日はいろいろやってはみたけれど、単に速さがなかった。何が原因なのか調べる必要がある。


■マクラーレン・ホンダ・フォーミュラ1チーム
ジェンソン・バトン 決勝=6位

 難しいレースになると分かっていた。先頭近くからスタートすると、前がクリアな状態で走れて、多少思いどおりにレースを進めることができるから、間違いなく有利だ。でもここではDRSゾーンがふたつある影響で、後ろのマシンを押さえ続けることができなかった。ペースはまずまずだったけれど、いったん追いつかれると、オーバーテイクが可能だとは知らなかったような場所で抜かれてしまった。


 それでも純粋な速さの面でウイリアムズに勝てたし、今日は戦略の面でも僕らは素晴らしい仕事をしたと思う。あらゆる要素を最大限に活用した。セッションをひとつ経るごとに、1回走るごとに、僕らは進歩していた。マシンをどんどん向上させることができた。
 
 週末を通していい仕事をしたと思う。でも来週のシルバーストンでこういうポジションを得ることが期待できないのは分かっている。

2016年第9戦オーストリアGP ジェンソン・バトン(マクラーレン・ホンダ)
ジェンソン・バトン(マクラーレン・ホンダ)

 すべてがうまくいったよね。上位でフィニッシュしたのは僕らよりずっと速いマシンばかりだから、レース序盤に彼らから抜かれずに走れたことにびっくりしている。


 オーバーテイクできるだけの直線スピードがないから、トラフィックはきつかった。ストレートの半ばで他のマシンが見えなくなっていく。ストレート終わりでは追いつけるんだけど。でも楽しめたし、6位を獲得できてすごくハッピーだ。


■ハースF1チーム
ロマン・グロージャン 決勝=7位

 いいレースができたと思う。1周目はそうでもなかったけどね。誰かに押し出されて、いくつか順位を下げてしまったんだ。


 その後はスーパーソフトでステイアウトして、タイヤはだいぶ厳しかったにもかかわらず、何とかペースを保ってうまく走れていた。ちょうどピットストップを予定していたあたりでセーフティカーが入ったので、それにも多少は助けられた。


 ピットに入った後は、ずっと(ジェンソン・)バトンの後ろにいた。もちろん、彼に追いついてオーバーテイクしようと試みたけど、別のクルマの背後に入るとついて行くのが難しくなって、抜くところまで持っていけないんだ。

2016年F1第9戦オーストリアGP ロマン・グロージャン
ロマン・グロージャン

 そして、あと残り数周というところで、5秒のペナルティを科せられたことを知って、後ろのクルマとのギャップを広げる必要に迫られた。それからは全部の周を100%でプッシュしたよ。楽しかったけど、緊張感も半端じゃなかった。自分のミスで、すべて台無しにしたくはなかったからね。最終的には(セルジオ・)ペレスのほうがクラッシュして、僕にとっては良い方向で決着がついた。


■スクーデリア・トロロッソ
カルロス・サインツJr. 決勝=8位

 今日のレースにとても満足している。決して楽なレースではなかっただけにね!


 後方からのスタートだったけど、スタートはうまく決まってレース序盤はトップ10に食い込むことができた。ところが、セーフティカーラン中に2度目のピットストップをしてコースに戻ったら、最後尾近くまで順位が落ちていたんだ……。


 それを考えると、ソフトタイヤで35周を走った最後のスティントが、とても良かったということになるね。次から次へとオーバーテイクして8位まで挽回したのは、ちょっと予想外と言えるほどだった。何しろレースの折り返し点では、僕は15位だったのだから。


 土曜日があまりうまく行かなくて、レースで取り戻そうと頑張ってきたから、好成績で週末を締めくくることができてうれしいよ。次回はもっと上位のグリッドでスタートして、さらに多くのポイントを目指して戦えるように、予選をうまくやらないといけない。僕らにはそれができるという自信があるし、次の週末のシルバーストンを楽しみにしている。シルバーストンは、スパと並んで僕の大好きなコースだ。次のレースもプッシュし続けるよ!


■ウイリアムズ・マルティーニ・レーシング
バルテリ・ボッタス 決勝=9位

 当然、今日はもっと大量にポイントを稼げると思っていた。一番苦労したのはタイヤをうまく機能させ、長く持たせることだった。シルバーストンまでにこの点を理解する必要がある。次回も今日と似たような気温になりそうだからね。


 今週末、マシンはそれほど悪くなかった。タイヤを機能させることに苦しんだだけなんだ。期待外れの一日だったけれど、ここから学び、前に進むことが重要だ。


■マノー・レーシングMRT
パスカル・ウェーレイン 決勝=10位

 信じられないよ。最高にうれしいね。いつもと同じ週末になると思っていたのに、こんな形で終われるなんて、チームの全員にとって夢のような報奨だ。


 途中の段階では、僕はすっかり意気消沈していた。ピットストップを終えた直後にセーフティカーが入って、戦略的にはちょっとアンラッキーだったからね。実際、2回目のストップを終えてコースに戻った時、僕は最下位だった。


 当然、あまりいい気分ではなかったけど、とにかくその状況でできる限りのことをするしかないと思い直して、ソフトタイヤでフィニッシュまでの40周を走り切ったんだ! あのポジションから、レースディスタンスの半分以上を1セットのタイヤで走り抜いて、ポイント圏内でフィニッシュできるなんて、本当にスゴいことだと思うよ。


 選手権での順位ばかりでなく、僕らが本当に進歩してきたことを証明したという意味でも、この入賞はとても重要だ。その進歩は一歩ずつ着実に進められてきたプロセスで、チームを外から見ている人は気づかなかったかもしれない。でも、今日はチーム全員の努力が報われ、すばらしい一日になった。
 
「終わったな」と思っていた。セーフティカーのタイミングがすごく悪かったからだ。それでもプッシュし続けて、なおかつタイヤをいたわりながら走った。最後までピットストップせずに走り切りたかった。
(ニコ・)ロズベルグと(ルイス・)ハミルトンが来てブルーフラッグが降られた時、僕らの有利につながるような、何かクレージーな展開にならないかなと期待した。そうでなければ(バルテリ・ボッタスを)抜くのは難しかったからだ。彼の方は10周か15周オールドのスーパーソフト、僕は40周以上を走ったソフトタイヤだったからね。


 それでも彼(ボッタス)とは戦うことができた。マシンのパフォーマンスがよかったんだ。どこからこういうパフォーマンスが生まれたのか、僕には分からない。
 僕らがタイヤの温度に苦労せずに済んだのはこの週末が初めてだ。それが大きな助けになった。


(フェリペ・マッサがピットレーンスタートになったため空いたグリッドに着きそうになって戻ったことについて語り)後退して(自分のグリッドに)止まって1速に入れると、最初のライトが点いた。あと0.5秒遅かったらペナルティを受けていたはずだ。


 エンジンモードを設定したり、次の手順に進んだりするためのボタンがたくさんあるし、リバースギヤを探さなきゃならなかったし、ステアリングホイールの上でまるでDJみたいに手が動いていたよ!


(Crash.netに対して語り)スタート/フィニッシュラインを越えた時、スクリーンを見たら、10位に自分の名前が表示されていた。(前を走っていたセルジオ・)ペレスが10位だと思っていたから、チームに確認した。「僕らは10位? 11位?」ってね。そしたら「10位だよ」って言われたんだ。最高の気分だったよ。



(AUTOSPORTweb)


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