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メカ分析:2016年版テールパイプで、音は大きくなったのだろうか

2016年6月8日

 2016年版のテールパイプを見てみよう。2015年までは「テールパイプは1本」と決められていたので、大口径のテールパイプが1本センターに配置されているだけだったが、今季仕様は、どれもメインのテールパイプに加えて小径のテールパイプを2本、あるいは1本備えている。


 パイプの数が増えたのは、音量アップのためにウェイストゲート専用のテールパイプを設けることが義務づけられたからだ。なぜ、音量アップするかというと、F1のエンターテインメント性を高めるためである。2014年に新しいパワーユニットが導入されて以来、問題となっている「音が小さすぎてツマラナイ」という不満を解消するのが狙いだ。


 あるチームのエンジニアによると、新方式を採用することで12%ほどの音量アップが期待できるというのだが、実際にサーキットで音を聴いてきた身からすると「うーん、どうかなぁ。大きくなったと言われれば大きくなったかなぁ」という、なんとも煮え切らない感じだ。ホームストレートに面した場所で観戦していても、相変わらずイヤープラグは不要だった。2.4リッターV8・NA時代は併催しているGP2の排気音を聴くと「なんと野暮ったい」と感じたものだが、いまでは評価が逆転し、4.0リッターV8・NAを積んだGP2が走り出すと耳をそばだててしまう。現金なものだ。


 ターボチャージャーやMGU-Hに仕事をさせない領域ではタービンに排気を導かず、バイパスさせて排出させるのがウェイストゲートの役割である。2015年までの合流タイプだと、ウェイストゲートを閉じているときは、行き止まりになったウェイストゲート〜メインパイプの合流路が消音器の役割を果たしてしまっていた。その効果をなくすのが独立したテールパイプを設けた理由である。


 ウェイストゲート専用のテールパイプは規則上、メインのテールパイプの周囲に配置する決まり。ただし1本か2本かの選択肢はあり、周囲であれば上に置いても下に置いてもいい。


マノー


 マノー(上写真)やトロロッソ(トップ写真)のように、メインのテールパイプの下部両脇にウェイストゲート専用テールパイプを置くのが、最もオーソドックスな形態だろう(マクラーレン・ホンダも同タイプ)。カウルの絞り込みを重視したのか、下部に2本置くレイアウトは同じながら、メルセデス(下写真)はメインのテールパイプの直下にウェイストゲート専用テールパイプを並べて置いている。


メルセデスW07


 搭載するパワーユニットが同じでも、テールパイプのレイアウトが同じとは限らない。通常、排気系の設計はパワーユニット側ではなく、シャシー側が担当するからだ。その良い例がレッドブルとルノーである。どちらもルノー製のパワーユニットを搭載するが、レッドブル(下写真)はオーソドックスな配置を選択。ルノーは参戦チーム中唯一の1本ウェイストゲートパイプで、しかもメインのテールパイプの直上に配置している。


レッドブル


 ルノーの場合もメルセデスと同じで、カウルの絞り込みを重視したのだろうか。ウェイストゲート専用テールパイプが1本ということは、ウェイストゲートも1基? テールパイプの上流も気になるところだ。


ルノー



(Text:世良耕太(Kota Sera))




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