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「レッドブルの言い訳は通らない」。リカルドの勝利奪った失態に批判

2016年6月1日

 モナコGPでレッドブル・レーシングのダニエル・リカルドが、優勝がほぼ確実な状況だったにもかかわらず、ピットストップに入った際にタイヤが用意されていないというチームのミスで勝利を失った。チームはミスが起きた経緯を説明し、リカルドに謝罪したが、その言い訳は通らないと、英AUTOSPORTは批判している。


 かつてジョーダンやスチュワートでデザイナーを務め、現在英AUTOSPORTのテクニカルエキスパートを務めるゲイリー・アンダーソンが、レッドブルの失態についての見解を示した。


 ウエットスタートのレースで、ポールシッターのリカルドは後にインターミディエイトに交換。2位で追っていたルイス・ハミルトンはウエットのまま走り続けてレースをリードしたが、リカルドはインターミディエイトでギャップを縮めていった。


 31周目にハミルトンがウルトラソフトに交換、32周目にリカルドもドライタイヤに換えるためにピットイン、トップの位置で戻れるものとみられたが、タイヤが用意されておらず、時間を失い、ハミルトンのすぐ後ろの位置でコースに復帰することになった。


 オーバーテイクが難しいモナコでリカルドは首位を取り戻すことができず、そのまま2位でフィニッシュした。


 チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、モナコではピットウォールが2階にあることで、1階のガレージの様子が把握しづらく、意思の疎通がうまくいかなかったとして、最初はソフトタイヤが用意されておりそれをスーパーソフトに変更したが間に合わなかったと説明した。


 しかしゲイリー・アンダーソンは、この説明は受け入れ難いと語っている。


「ハミルトンがまずピットストップをし、リカルドはインラップで約3秒を稼いだ。つまりタイヤ交換を終えた後、余裕でトップでコースに復帰できるはずだった。だがレッドブルのピットで混乱が起こり、クルーがタイヤを探している間に、リカルドは約9秒待機しなければならなかった。彼は勝利が自分の手から失われていくのを、黙って見ているしかなかったのだ」とアンダーソン。


「ホーナーは後に、モナコのピットの配置が他のサーキットと異なっているため、ソフトを装着するかスーパーソフトを装着するかで混乱が起きたと説明した」


「だがそんな言い訳は通らない。ここでF1が開催されたのは初めてではないし、何度もモナコで勝っているレッドブルなら、こんな単純なミスは防げたはずだ」


「決勝日がウエットコンディションになると分かった時点で、すべてのタイヤ、つまりウエット、インターミディエイト、3種類のスリックを用意しておく必要があることは分かっていたはずだ。彼らはこれらすべてをブランケットに包み、必要に応じて交換できる準備をしておかなければならないのだ」


「レースが進行するなかで、ドライバーが突然ピットに入ってくる場合に備えて、チームは常にクルーにプランを知らせておくべきだ」

2016年第6戦モナコGP ダニエル・リカルド(レッドブル)
2016年第6戦モナコGP ダニエル・リカルド(レッドブル)


「モナコのモットーは『トラックポジションを失うな』ということだ。つまりタイヤは常に準備しておかなければならない。エンジニアとしてはよく考えて決断したいところだろうが、スーパーソフトを履くために9秒もピットでマシンを止めているよりは、ソフトでコースに出た方がよかった」


「しかしレッドブルはそれをせず、モナコを“普通のレース”のように扱った。これが大きなダメージとなり、ドライバーはチームのミスで2戦続けて勝利を失い、悔しい思いをする羽目になった」


「モナコのようにピットウォールがガレージの上にある場合には、チーム首脳はよく事態を把握し、タイヤがガレージで用意できていないようなときに、ぎりぎりになって他のタイヤに換えさせようとなどすべきではなかった」


「クルーが、スーパーソフトに換えることで大量の時間を失うと知って、首脳の決断をあえて拒絶してソフトを装着すべきだったのかもしれない。彼らがそういう行動を取り、トラックポジションを守っていたら、リカルドが優勝していたことはほぼ間違いないだろう」



(AUTOSPORTweb)

この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています


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