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GP topic:異常事態に陥ったF1会議。なぜ、ここまでPU規則変更が難航するのか

2016年4月28日

 4月26日に合意するはずだった2017年のF1レギュレーション変更が、いまだに宙に浮いた状態である。
 空力に関するレギュレーションについては、ほぼ合意されていると言われているが、パワーユニットに関する規則変更が難航をきわめている。


 もともと、この話は2016年1月の段階で、おおむね合意しているはずだった。FIAとFOMは代替エンジン案を盾に、パワーユニットマニュファクチャラーたちに対して、1月15日までに対策案の提出を要求。それまで年間2000〜2500万ユーロ(約25億2500万円〜31億5600万円)だったパワーユニットの価格を、メルセデス、フェラーリ、ルノー、ホンダの4社は、1シーズン1チームあたり1200万ユーロ(約15億1500万円)に引き下げる大胆なコスト削減案を提出。その後、18日にはストラテジーグループ、19日にはF1コミッションの会合を行い、提案についてほぼ合意に達し、3月上旬の世界モータースポーツ評議会の会合で承認を受ける予定だった。


 ところが、1シーズン1チームあたり1200万ユーロという価格の内訳を知ったバーニー・エクレストンが、それに待ったをかけた。その事実を突き止めたドイツのアウト・モーター・ウント・シュボルト誌のミハエル・シュミットは次のように言う。


「というのも、1200万ユーロに含まれるのは、1チームにつき6台のパワーユニットの他に、サーキットでメンテナンスするエンジニア5人分の代金だけだったからだ。実際にパワーユニットをサーキットで走らせるには、その倍以上の数が必要だ」


 たとえば、ホンダは1台につき、ふたりのメカニックと、ひとりのレースエンジニアがいて、その2チームを統括するチーフエンジニアという総責任者がいる。これだけで7名で、その他にガレージの奥にあるテレメトリー室でデータを監視するエンジニアもおり、さらにHRDさくらにも徹夜でデータを注視するエンジニアがおり、彼らを含めると軽く10名にのぼる。


 また、この価格には燃料やオイルなどの代金も含まれておらず、実際にチームが負担する額は1200万ユーロでは収まらないのだ。


 とはいえ、パワーユニットマニュファクチャラーたちにとっても、開発費を含めると年間2000〜2500万ユーロでも元が取れていないので、さらなる価格の引き下げは死活問題でもあり、慎重な姿勢だ。


 ただし、エクレストンがちらつかせるハイブリッドなしの自然吸気という代替エンジンが導入されることだけは、なんとしてでも阻止しなければならず、価格引き下げに関しては、かなり譲歩したと言われている。


 しかし、そんな状況で、もうひとつ問題が浮上。それは、エクレストンが主張する「供給の保証」について、いまだパワーユニットマニュファクチャラーから確約が取れていないことだ。


 エクレストンとしては、昨年末にレッドブルが経験したような事態が再び起こらないようにしたいのだが、車体性能に優れているレッドブルへの供給は、どのパワーユニットマニュファクチャラーにとっても脅威である。なかでも、最も頑なな姿勢を見せているのがマクラーレンのロン・デニスだと言われている。


 ちなみに4月26日のストラテジーグルーブ会議では新しいレギュレーション案は通ったが、その後に開かれたF1コミッションの段階で話し合いはストップ。その理由は、参加すべきプロモーターのうち6名が欠席したからだと言われている。その理由は定かではないが、このような重要なミーティングに6名もが、そろって欠席するというのは普通ではない。


 F1コミッションは数日間のうちに再開されると言われているが、このような状況を考えると、もうしばらく混乱は続きそうだ。



(Text : Masahiro Owari)




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