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小松礼雄コラム:勝負の分かれ目となる中堅チームの戦略

2016年4月14日

 新生ハースF1チームに移籍し、チーフエンジニアとしてチームのレース部門を統括する小松礼雄氏。開幕戦に続き2戦連続入賞とチームの雰囲気も上々。ただデータを見る限り、常に好成績を上げることはやはり難しい模様。F1速報サイトでしか読めない、小松氏の完全オリジナルコラム第4回をお届けします。

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5位入賞を成し遂げたタイヤ選択と
新チームでのレース戦略思考


 開幕戦に続いて2戦連続で入賞できました。メルボルンの6位は、初戦でみんなのこれまでの努力が報われたという感じですごくうれしかったですが、今回はまた違った意味でとても良かったです。というのも、新チームでは、まず通常のプログラムを普通にこなすのが簡単ではないんです。ですから、まずは金曜にほぼプログラム通りにきちんと走れ、採るべきデータを採れたことが大きかったです。そして、金曜日の夜にそのデータをきちんと解析して土・日に生かすことができました。

 日曜のレースにどのタイヤで臨むかということを見極めるのが金曜の夜の重要な課題でした。その結論さえ出せれば、自ずと予選でのタイヤの使い方が決まります。そうやって逆算していくと、P3ではどのタイヤを使うべきか自動的に決まるんです。

 この土・日の組み立て方を金曜日の夜に正しく決めることができたことが、今回の重要なポイントでした。レースは用意してあったタイヤが正しかったどうか、もし正しかったならばそのアドバンテージを実際に生かせるかどうかで決まります。そういった意味で週末を通してちゃんとまとめられたので、今回はさらに嬉しかったです。

 メルボルンで2回目のアタックに間に合わず、課題が残った予選ですが、今回は金曜から練習を重ねて、ガレージ内の作業手順を大幅に改善することができました。これはメカニック、チームマネージャー、タイヤマンや僕など、みんなで意見・アイデアを出し合って、やり方を改善して来た結果です。

 なんといっても新チームなのでベースが弱い。でもその分、改善の余地は大きいし、みんな柔軟に動きます。その結果、開幕戦ではクルマがガレージに入ってきて次のアタックに送り出すまでに1分以上掛かっていた作業が、バーレーンでは40秒以内にピットロードに出せるようになりました。

 ドライバー2人もメルボルンの一回目のアタックは良くなかったんですが、今回はちゃんとしたラップタイムを出してくれました。ひとつでも前のポジションにいられれば1分半稼げるわけですから1回目のタイムは大事なんです。特にロマンはすごく良いタイムを出してくれましたが、先ずは2台そろってのQ2進出を目標にしていたので、迷わず2台とも2回目のアタックに送り出しました。結果、2台揃ってのQ2進出、まずは最初の目標を達成しました。

 そしてQ2、スーパーソフトをレースに向けて温存すると金曜の夜に決めていたので、1アタックのみ。ロマン(グロージャン)は期待に答えて素晴らしいラップタイムを出してくれました。エステバン(グティエレス)もミスがありましたが、ロマンのコンマ2秒落ちで良くやったと思います。

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