ルノーは開幕戦オーストラリアGPに、出力と信頼性の向上を目的としたエンジンのアップデートを持ち込むと発表した。
プレシーズンテストに走らせたパワーユニットで1周あたり0.5秒の短縮が見られたとするルノーは、今回の開幕に向け、さらなる変更を加えてきた。
ルノーのマネージング・ディレクターを務めるシリル・アビテブールは、「これはエンジンの新たなアップデートであり、まず第一に少々のパフォーマンスと出力の向上を目的としているが、信頼性も高まっている。今週末がうまくいくことを願っている」と語る。
不調だった昨シーズンの幕開けを振り返り、アビテブールは以下のように述べている。
「昨年メルボルンに到着して携帯電話の電源を入れてみたら、(レッドブルのチーム代表)クリスチャン・ホーナーから『46km走ったところでエンジンが壊れた』とのメッセージが入っていた。今年は笑顔でいられている。こういうことが再度起こらないようにしたいので、信頼性は今週末の非常に大きな目標となっている」
「我々にはエンジンの持つパフォーマンスを余すところなく引き出せるだけの能力がある。昨年はハードウエアやソフトウエア側の様々な理由によって、達成できなかったことだ。つまり、より高いパフォーマンスと信頼性を発揮できるはずだ」
チーフ・テクニカル・オフィサーのボブ・ベルは、メルボルンで走らせるマシンは基本的にテストに持ち込んだものと同じであるが、ポテンシャル向上の余地があると認めている。
「正直に言えば、極めて近いものになる。冬のテストで使ったシャシーの仕様は、メルボルンで走るものと非常に似たものになることは常に伝えてきた。いくつかの開発パーツを持ち込んでいる。新しいフロントウイングになる可能性はあるが、性能がきちんと確認され、準備ができた段階で持ち込む予定になっている。急いでいるわけではない。おおまかに言って、マシン自体に違いはほとんどない」
今週末にF1デビューを果たすジョリオン・パーマーは、チームは改善すべき部分がどこであるかを理解しており、そのためのリソースもあると考えている。
「変更はとても小さいものだったけれど、これからさらに追加がある。テストから大きな違いはないが、どこを改善できるかは分かっているし、そこに取り組んでいく」と英国オートスポーツに語った。
(Translation:Akane Kofuji/オートスポーツweb )