テストプログラムを完全にこなすことができなかったマクラーレンは、開幕戦オーストラリアGPは「数多くの未確認要素」を抱えたまま戦うことになると、レーシング・ディレクターのエリック・ブーリエが話している。
2015年はチーム史上最悪とも言える1年を過ごしたものの、今シーズンのプレシーズンテストでは良いスタートを切ったように見えた。今年に入ってからバルセロナで行われた8日間のテストでは、昨年の12日間で380周という距離を大きく上回る780周を走行している。
しかしブーリエはテストで未完了になった項目について、以下のように語っている。
「開幕戦に向けて、最終的な構造とセッティングのプログラムを終えることができなかった。メルボルンにはいくつもの未確認要素を抱えたまま向かうことになる」
「アルバートパークに到着したらすぐにでもパッケージの最終的な仕様を決めなければならないし、セッションごとにマシンのセッティングに注力する必要がある。簡単な週末の幕開けというわけにはいかないだろうね。オーストラリアに新たなパーツを持ち込めるよう、最後のプレシーズンテスト以降ウォーキングでは多大な努力が払われてきた。金曜日にサーキットに入り、我々がどのようにやっていくかを見られるのはいいことだ」
「準備という点で昨年の今頃と比較すると、間違いなく前進している。ずいぶん多くの距離を走れているし、2015年にレースのある週末にまで作業していたようなシステムの確認作業は、ほぼ完了している」
マクラーレンは、今シーズンの予測に関して公なコメントを出すことを避けている。チームはパフォーマンスに集中しており、新たな予選方式やタイヤレギュレーションが開幕戦を面白いものにするだろうと、ジェンソン・バトンは言う。
「チームは開発とその手順に特に集中しているので、平等な条件下で自分たちがどの位置に立てるかが楽しみだ。マシン開発や、機会があるごとに新たなアップデートをしていくために、裏では一生懸命に仕事をしている。メルボルンは試練になるだろうけれど、パッケージは昨年よりも絶対的に向上していると感じる。新しい予選に新しいタイヤレギュレーションと、今年は不確定要素がとても多い。オーストラリアはたいてい予測の難しいレースになるから、何が起きてもおかしくない」
(Translation:Akane Kofuji/オートスポーツweb )