F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

今宮純のテスト分析:なぜソフトを履かなかったか

2016年2月28日

 2016年、最初のF1合同テストは3つの衝撃で始まった──。ひとつ、最大の驚きはメルセデス・チームが4日間に10レースぶんの3142kmを走破。これは昨年最初のへレス・テストより約900km多い。彼らは昨年3回(12日間)テスト総合計距離6112kmの半分以上を最初の4日間で一気に走りこんだ。2回に減り、例年より遅れた開幕前テストで昨年と同等の距離をこなし、絶対の信頼性を確保するのが狙い。F1ニューマシンのシェイクダウン・テスト“常識”を超える「量産車・耐久確認試験」。新発想を取り入れたメルセデスは見事にやりきった。

 ふたつめの衝撃はニューマシン初試走タイムレベルが上昇、ピレリ新ウルトラソフトでベッテルが最速1分22秒810を2日目に記録。昨年スペインGPのポールポジションタイム1分24秒681を上回り、テスト最速1分22秒792(いずれもニコ・ロズベルグが記録)に肉薄。タイヤに厳しいバルセロナでも、ウルトラソフトはスーパーソフトより平均値0.8秒アップ、かつての予選専用「Qタイヤ」を思わせる。大幅なタイムアップが期待でき、第5戦から導入予定の新予選規定では一層バトルが白熱するだろう。

 みっつめの衝撃は体制変更チームと新結成チームが4日間で急速にポテンシャルを発揮。フェラーリのパワーユニットへスイッチしたトロロッソはメルセデスに次ぐ2080kmをカバー。新生ルノーは最終日に総合トップ10タイム、メルセデスを得たマノーも2日目にトップ8へ入った。新規参入ハースは1308kmを走り、3日目はロマン・グロージャンが2位(!)と新風を吹き込んだ。『やっちゃえ、ハース』……既存チームへの警告で下剋上の予感が漂う2016年の新構図だ。

 メルセデスは正常進化を超える「超・進化型」路線を踏襲、フロアやノーズなど先進的な空力アイデアをW07に投入。絶対信頼性を目指すPU106Cは、さらに先鋭的なERS制御がなされ、限りなくMAX1000馬力に接近、強力トルクを発生。ルイス・ハミルトンもロズベルグもスライド・コントロールしつつ、レース想定ランに打ち込んだ。ミディアムタイヤしか装着しなかったのは「オーバーパワー傾向」なマシンのタイヤ・マッチングを徹底検証したとも読める。ソフト寄りのスペックで、どういう挙動を示すか、次のテストを待とう。



レース

11/29(金) フリー走行 22:30〜23:30
スプリント予選 26:30〜27:14
11/30(日) スプリント 23:00〜24:00
予選 27:00〜
12/1(日) 決勝 25:00〜


ドライバーズランキング

※ラスベガスGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン403
2位ランド・ノリス340
3位シャルル・ルクレール319
4位オスカー・ピアストリ268
5位カルロス・サインツ259
6位ジョージ・ラッセル217
7位ルイス・ハミルトン208
8位セルジオ・ペレス152
9位フェルナンド・アロンソ63
10位ニコ・ヒュルケンベルグ35

チームランキング

※ラスベガスGP終了時点
1位マクラーレン・フォーミュラ1チーム608
2位スクーデリア・フェラーリ584
3位オラクル・レッドブル・レーシング555
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム425
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム86
6位マネーグラム・ハースF1チーム50
7位BWTアルピーヌF1チーム49
8位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム46
9位ウイリアムズ・レーシング17
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第19戦アメリカGP 10/20
第20戦メキシコシティGP 10/27
第21戦サンパウロGP 11/3
第22戦ラスベガスGP 11/23
第23戦カタールGP 12/1
  • 最新刊
  • F1速報

    Rd19 アメリカ&Rd20 メキシコ&Rd21 ブラジルGP号