マクラーレンの次期CEOに任命されたヨースト・カピートは、フォルクスワーゲンのWRCプログラムのモータースポーツディレクター職を退くことは、同社の排ガス不正問題とは関係ないと主張した。
カピートは2012年にフォードからフォルクスワーゲンのWRCプログラムに加入すると、2013年から2015年までドライバーズとマニュファクチャラーズのダブルタイトル獲得を3年連続で成し遂げた。
まさに、チームをこれ以上ない成功に導いたカピートだが、正直フォルクスワーゲンからの離脱はあまりにも早い。そのため、彼の行動の裏には昨年秋に表面化した同社の排ガス不正問題があるのではと捉える向きもある。
「みんなが私の新しい仕事について、様々な理由で話しているのを聞いた」とカピート。
「ただ、ここで私が言えることはフォルクスワーゲンは何も悪くないということだ」
「今回の移籍は自分にとってのチャレンジであり、ここ3ヶ月間騒がれていたディーゼル問題とは無関係だ」
「私は昨年の夏にマクラーレン側と初めて前向きな話をした」
「フォルクスワーゲンのWRCプログラムは安全だし、さらなる成功を求めてこれまで以上の努力をしていかなければならない」
「もちろん、予算はセーブしなければならないが、我々の関与は変わらない」
フォルクスワーゲンの予算は30パーセントも削減されるとみられているが、グループ傘下にあるアウディとポルシェはWEC最大のイベント、ル・マン24時間も2台でエントリー予定。ただその一方で、WRCのヨーロッパラウンドで使用されるホスピタリティの予算を削ることになった。
次期マクラーレンのCEOに任命されている彼が、正式にウォーキングに合流するのはフォルクスワーゲンで彼の後任が決まってからとなる。そのため、21日から始まったWRC開幕戦モンテカルロにも帯同し指揮をとる模様だ。
「いつも通りのビジネスだよ。今週のモンテカルロから、フォルクスワーゲンにとって4度目のタイトルを目指していくことになる」
「当然タフな戦いになるだろう。我々は再びゼロから出発することになる」
(Translation:Tomohiro Yoshita/オートスポーツweb )