フェラーリのマウリツィオ・アリバベーネは、2015年のマシン製作に関し、キミ・ライコネンのドライビングスタイルに合わせるよう、デザインチームに指示したことを明らかにした。
昨年、フェラーリに復帰したライコネンは、2014年のベストリザルトがベルギーGPの4位と、これまでのF1キャリアで最も厳しいシーズンを過ごした。彼は、最初に在籍した2007年にドライバーズチャンピオンを獲得しているが、昨年型のF14 Tはフロントエンドを重視するライコネンのドライビングスタイルには合わず、シーズンを通してマシンと格闘することを強いられた。
しかしながら、今シーズンのライコネンはSF15-Tの感触に満足しており、前戦バーレーンでは2013年の韓国GP以来となる表彰台を獲得した。
「12月の10日か12日だったか、その日のことは覚えているよ」とアリバベーネ。
「(チーフデザイナーのシモーネ・)レスタとローリー(・バーン)と話しながらマシンの写真を見ていて、もう少し重量をフロント寄りにするには何ができるか? と尋ねたんだ」
「キミがそうしたマシンを好むし、セバスチャン(・ベッテル)も大体同じだからと言ってね」
「彼らは6ヶ月ほど必要だと言った。そこで私は、3ヶ月では何ができるかと? と尋ねた」
「彼らは日夜働くことが必要だと言ったので、私はOKだ、君たちと一緒に働くからやろうと言ったんだ」
アリバベーネは、バーレーンでミスを犯したベッテルの対処の仕方にも感銘を受けたと語っている。
「セバスチャンは素晴らしい男だ。彼はとても正直で、いかなる弁解もしない」とアリバベーネ。
「ミスをしたが、彼も人間だ」
「最終コーナーでグラベルにコースオフしてフロントウイングを破損した時もすぐにミスしたことを報告した」
「私はこのことを評価している」
フェラーリのテクニカルディレクター、ジェイムズ・アリソンは、SF15-Tの発表に際し、昨年型よりライコネンに合ったマシンになっており、彼が優れたパフォーマンスを発揮することが期待できると語っていた。