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【決勝無線】攻められなかった苛立ちと後悔

2015年4月15日

 中国GPのあと、波紋を呼んだニコ・ロズベルグの発言。実際レース中に、メルセデス陣営とドライバーとの間に、どんなやりとりがあったのか。次戦が始まるまでに、あらためて振り返っておこう。

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「ルイスが、ゆっくり走ってない? ペースアップするように伝えてほしい」

 20周目、ニコ・ロズベルグは苛立ったような口調でレースエンジニアのトニー・ロスに伝えた。無線交信をトト・ウォルフやパディ・ロウも聞いていることを知った上での訴えだ。

 首位のルイス・ハミルトンは後方を見ながらペースを抑えて走っている。ロズベルグの後方にはフェラーリ勢が数秒差で迫り、前にも後ろにも身動きが取れない状態になっていた。ハミルトンからすれば、自身のレースを安全に走り切るためのマネージメントであると同時に、もちろん本人は否定しているが、あわよくばロズベルグがフェラーリ勢に食われれば──という淡い期待がどこかにあったはずだ。

「近づいたら第1スティントの時のようにタイヤを壊してしまう。それが問題なんだ!」

 実は、第1スティント終盤の13周目あたりから、ロズベルグがプッシュして逆転を狙った場面があった。しかし前のハミルトンに近づきすぎたことでダウンフォースを失い、左フロントタイヤはグレイニングでささくれ立ってしまった。

「ノーノーノー! (無線の)コミュニケーションは減らしてくれ。ドライビングに集中したいんだ!」

 ハミルトンとのタイム差を伝える無線に対して、ロズベルグが苛立ちを露わにする場面もあった。





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