1日、スペインのヘレス・サーキットで今年初のF1合同テストが幕を開け、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが好スタートを切った。
新シーズンの到来を告げる今年最初の合同テストが、快晴に恵まれたヘレス・サーキットで初日を迎えた。この日は、朝9時のコースインを前にメルセデスとウイリアムズが新車を披露。新車の遅れが心配されていたレッドブルも発表イベントこそ行わなかったものの、無事にRB11を登場させた。
一方、ロータスはマシンの到着がこの日の午後になるなど大幅に予定がずれ込み、初日の走行をキャンセル。またフォース・インディアも事前に不参加を決めていたため、初日のテストは7チームで行われることになった。
そんななか、初日のトップタイムをマークしたのはフェラーリを駆るベッテルだった。真新しい跳ね馬に乗り込んだベッテルは、序盤にテレメトリーのトラブルで走行時間をロスしたものの、午後のショートランでタイムシートのトップに躍り出ると、残り20分のミディアムランで1分22秒620を記録。周回数も朝の9周から最後は60周まで伸ばした。
2番手は、今年から新たにブルー&イエローのカラーリングとなったザウバーC34のマーカス・エリクソン。彼は、セッション終盤にソフトタイヤで計測ラップを行い、1分22秒777を記録した。
午前中のトップタイムをマークしたメルセデスのニコ・ロズベルグは、この日予定していたロングランとピットストップ練習をトラブルフリーでやり遂げ、周回数もなんと157周を走破。初日からライバルの倍以上の距離を重ねたメルセデスは、パワーユニットでも2チーム合わせて1000km以上を稼ぐことに成功している。
4番手はレッドブルのダニエル・リカルド。カモフラージュの模様を施してヘレスに現れたRB11は、午前2番手とまずまずのスタートを切ったかに思われたが、ランチ前にブレーキ制御システムのトラブルから白煙を上げてストップすると、午後のセッションでもバッテリーのトラブルにみまわれ、結局35周の走行に留まった。
走行開始が遅れたウイリアムズは、午後のセッションで挽回。新しいコンポーネントとシステムおよび信頼性のチェックに取り組んだバルテリ・ボッタスはトータル73周を走って5番手タイムをマークした。トロロッソはカルロス・サインツJr.が初日を担当。彼はセットアップとマシンバランスの改良に務めたが、セッション終盤にバックストレートでマシンがストップ、チームは翌日に備えて早めの走行終了を決めている。
注目のマクラーレン・ホンダは、母国の英雄、フェルナンド・アロンソがステアリングを握り、午前中に1周の計測ラップとインスタレーションラップを3周して、計6周を重ねた。しかし、その後は“やっかいな”な問題に一日の大半を要することとなり、最後までガレージから出てくることはできなかった。
なおロータスは、3日目からの走行を予定している。