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SF岡山テストで総合トップ可夢偉に迫った驚速新人

2014年12月11日

 小林可夢偉、中嶋一貴、佐藤琢磨といった蒼々たるメンバーが集まった全日本選手権スーパーフォーミュラのエンジンメーカーテスト/ルーキーテスト。岡山国際サーキットでのテスト2日目の話題をさらったのは、この日も総合トップを奪った小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO LeMans)。そして、その可夢偉と並んでインパクトを与えたのが、ニッサン期待のGTアカデミー出身の“ゲーマー”若手ドライバー、ヤン・マルデンボロ(LENOVO TEAM IMPUL)だった。

 初めてのマシン、エンジン、そしてタイヤに加え、初めて走るサーキット。今回の外国人ルーキーには過酷な条件がそろい、2日目はさらにウエット路面という厳しい状況の中、2日目のセッションがスタート。マルデンボロと同じくルーキーの佐々木大樹(KONDO RACING)はこの午前セッションをこう振り返る。

「パワーは(スーパーGTの)GT500でも経験しているのですけど、このクルマはダウンフォースがすごいし、コーナリング性能がすごいなと。ウエットはターボラグもあって難しかった。正直、すごく滑るので恐かったです」と語る佐々木。それでも並みいるラインアップの中で、6位のタイムをマークして適応力を見せた。

 ファビオ・ライマー(TEAM無限)など外国人勢が雨で速さをみせる中、走りはじめからトップに立ったのがマルデンボロ。トップタイムだけでなく、他のマシンと比べて3〜4秒速いタイムで周回をこなし、大げさではなくサーキット全体を驚かせた。もちろん可夢偉などウエットタイヤがユーズドしかなかったドライバーもいたが、それでも終盤、路面が乾き始めた状況でも2番手の中嶋一貴(トヨタテストカー)、3番手の小林可夢偉を抑えて堂々のトップタイム。このスーパーフォーミュラSF14での初走行となった初日もきちんとニュータイヤのアタックで一発のタイムを出すなど、その能力の片鱗は十分にアピールした。間近でマルデンボロを見ていた星野一義監督が、その能力を最大級に賞賛する。

「あのハミルトン(ヨーロッパではマルデンボロは『リトル・ハミルトン』とも呼ばれる)、とにかくすげえ。本物だよ。走ったことないサーキットで、驚いた。雨の中でもみんなタイヤが温まらないで苦労している中、ひとりだけとんでもないタイムで走っていた。もうスーパーフォーミュラでアルバイトして、小遣い稼いでいる場合じゃないと思う。早く(F1の)ベンツに行って、(ルイス)ハミルトン、(ニコ)ロズベルグのテストドライバーをやれば、再来年くらいにはロズベルグより速くなっていると思う」

 そのマルデンボロは午後のセッションでも魅せた。雨は上がったものの、路面はまだウエットコンディション。最後の最後、ようやくドライタイヤが装着できるコンディションに変わって、全員が一斉にアタックに入った中で3番手タイムをマーク。もちろん今回はテストであり各車両、クルマの状況やメニューが違っていたとはいえ、現役&元F1ドライバー、そしてGP2チャンピオンなど蒼々たるメンバーが揃った今回のテストで、午前のウエットのトップタイムに続いてのドライ3番手は立派。マルデンボロ本人も今回の2日間のテストを十分に楽しめたようだ。

「シングルシーターで実績のある、このメンバーの中でこのポジションだからね。とても満足しているよ。ドライもウエットも走れたし、とてもいい経験になった。もうちょっとドライで走れたらもっと良かったけどね。最後、赤旗でアタックできなかったこともあるし。でも、この2日間はとてもハッピーだったよ」

 午後のセッションでトップタイムを奪ったのは、初日に続き可夢偉だ。最後は赤旗中断で終わったものの、多くのドライバーがアタックを終えた直後に1分15秒151をマークして、2番手の一貴がマークした1分16秒558を1.4秒引き離してトップを奪ったが、可夢偉本人はこの結果に一喜一憂しているわけではない。

「タイムとか順位はあんまり気にしていないです。当たり前とかでもなくて、いろいろな条件があるし、そこら辺は今、比較してもしょうがないんじゃないかなと思う。あんまり期待されてもしんどいだけだし(笑)。もちろん走っているからには、常に一番いいタイムを出しにいくわけで、本当に最後はアタックという感じで頑張ったのではないです。一発ドカンのタイムではないんです。赤旗がなかったら、1分14秒台、13秒台にいったんじゃないですか」

 可夢偉、一貴、琢磨、そしてGP2チャンピオンのライマー、そしてひさびさのドライブとなった今季スーパーGT500クラスチャンピオン松田次生など、非常に豪華なメンバーが参加した今回のSF岡山テスト。可夢偉をはじめ実績ある日本人トップドライバーのパフォーマンスの高さを改めて感じる一方、マルデンボロのような外国人ドライバー勢の奥の深さ、層の厚さを強烈に印象づけた2日間となった。




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