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【新車解説】遺伝子を継承、FインディアVM07
2014年2月2日

ノーズの見た目以上に堅実なマシンづくり
おそらく、11チームのニューマシンの中で、もっともシンプルな“アリクイ”型ノーズをしているのがフォース・インディアのVM07だろう。テクニカルディレクターのアンドリュー・グリーンによれば、「新しいレギュレーションに沿ってノーズをデザインすると、これ以外のやり方もあることはわかっている。しかし、われわれは2013年のマシンであるVM06の遺伝子を継承する道を選んだ。確かに保守的だと思われるかもしれないが、われわれにとってはそれが現実的だからだ」

グリーンが説明したように、VM07のマシン前半セクションは、2013年のマシン、VM06を思わせるフォルムをしている。違いはレギュレーションによってリファレンスプレーン(基準面)から625mm未満の高さに定められていたフロントバルクヘッドの高さが100mm引き下げられて525mmへと低く構えている点である。
さらにレギュレーションではノーズの先端から50mm後方の位置で、基準面より185mm未満へと、ノーズの高さが大きく引き下げられたため、フロントバルクヘッドからノーズの先端に向かって、急勾配が設けられた点だ。

ただし、レギュレーションでは、「衝撃吸収構造は前輪車軸より前方750mm以上前方に出ていなければならない」と定められている一方で、「ノーズ先端から50mm後方の位置でのノーズの断面は、9000平方mm以上の断面積を有していなければならない」となっているので、前輪車軸より750mm前方からノーズ先端までは9000平方mmの断面積を持つ細いノーズにすることが可能となった。フォース・インディアのアリクイノーズは、まさにこのレギュレーションに合わせてシンプルにデザインしたものと言えよう。
もちろん、同じアリクイ型でもマクラーレンなどのように、細長い部分と衝撃吸収構造の部分を融合させ、複雑な形状にする手法もある。しかし、そのためのエアロダイナミクスの開発には時間とリソースがかかるため、フォース・インディアは未知の領域にはあえて進まず、着実な進化を遂げる道を選んだのである。

フォース・インディアの空力が正常進化した理由は、もうひとつある。それは2年ぶりにチームに復帰するニコ・ヒュルケンベルグの身長が184cmと長身だったことだ。昨年までステアリングを握っていたポール・ディ・レスタは身長185cm。エイドリアン・スーティルも183cmだったため、フォース・インディアのコクピットは、長身ドライバーでも不利にならないようにデザインされていた。そのコンセプトをわざわざ崩す理由はない。

過激なノーズとは裏腹に保守的なアプローチでデザインされたVM07。しかし、最初のテストとなったヘレスでは、好調に周回を重ねたメルセデス・エンジン勢の中にあって唯一、「いろいろと異なるチャレンジにぶつかり、操作的には楽なテストではなかった」(チーフオペレーションオフィサーのオットマー・サフナウアー)ために初期トラブルが相次ぎ、走り込みが十分に行えなかった。
昨年はタイヤの使い方において、前半戦で目覚ましい活躍を見せたフォース・インディア。堅実路線をとった今年、再びセカンドグループをリードするには、何よりも信頼性向上が鍵となることだろう。
(Masahiro Owari)
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※オーストラリアGP終了時点
1位 | ランド・ノリス | 25 |
2位 | マックス・フェルスタッペン | 18 |
3位 | ジョージ・ラッセル | 15 |
4位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 12 |
5位 | アレクサンダー・アルボン | 10 |
6位 | ランス・ストロール | 8 |
7位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 6 |
8位 | シャルル・ルクレール | 4 |
9位 | オスカー・ピアストリ | 2 |
10位 | ルイス・ハミルトン | 1 |

※オーストラリアGP終了時点
1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 27 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 27 |
3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 18 |
4位 | ウイリアムズ・レーシング | 12 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 8 |
6位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 6 |
7位 | スクーデリア・フェラーリHP | 5 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |
9位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 0 |
10位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 0 |

