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【新車解説】 細部に宿るニューエイ魂、RB10

2014年1月29日

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ライバルとは一線を画するフォルムに隠れた信頼性への疑問

 ディフェンディングチャンピオンのレッドブルが、テスト解禁日となった1月28日にウインターテストが行われるスペイン・ヘレスで2014年のニューマシン、RB10を発表した。

 注目されたノーズはフェラーリが採用した「カモノハシ」型ではなく、マクラーレンが採用した「アリクイ」や「ゾウムシ」のような奇抜なノーズでもなかったが、やはりノーズの先端が突き出したユニークなデザインとなっていた。ノーズがこのような形となった理由をチーフテクニカルオフィサーのエイドリアン・ニューエイは、次のように説明した。

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「今年のノーズに関するレギュレーション変更は、4年前のヨーロッパGPでマーク(・ウエーバー)がコバライネンのマシンに乗り上げて宙を舞ったアクシデントが起きないことを目的としたんだと思うが、そのレギュレーションどおりにノーズを作ろうとすると、前方から見た形状と側面から見た形状が異なる、まるで2つの異なるノーズになる不思議な形になってしまうんだ」


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 ニューエイは自らデザインしたこのノーズを「醜い」と酷評したが、奇抜なノーズが次々と発表される中で、RB10のノーズにはほかのニューマシンにはない美しさが維持されているあたりは、さすがニューエイである。例えば、側面から見た場合、ノーズの厚さはほとんど均一にコクピット前方から伸びており、アリクイを思わせる細い突起物が見当たらない工夫が施されている。

 ただし、その厚みはフロントウイングのステーのあたりで3次元的に変化しており、前方から見ると、まるでキールのような処理が施されている。注目すべきはそのノーズの先端にメッシュ加工された細かな穴が存在していることだ。これが冷却のための穴なのか、あるいは空力を目的として作られたものなのかは現段階では不明だが、こうした処理ひとつを見ても、ニューエイの作業の細かさが感じられる。

 細かいといえば、このノーズの先端の色である。アリクイを思わせるライバルたちのノーズのほとんどが、コクピットと同系色なのに対して、RB10はノーズの先端部分だけが黒い。一見、「不格好なデザインをカモフラージュするための苦肉の策か」と思われたが、じつは前方からの空気を最初にとらえるこの部分は空力的に非常に重要なエリア。したがって、カラーリングによるムラにステッカーなどの段差でもパフォーマンスに大きく影響を与えてしまう。フロントウイングの各フラップの前方の縁がカラーリングを施さないカーボンむき出しになっているのは、そのためである。RB10もよく見ると、ノーズ先端は決して黒いカラーリングにしているわけではなく、カーボンがむき出しとなっている。こんなところにも、空力を最優先する天才ニューエイのこだわりを感じる。

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 テスト初日はわずか3周で終え、マシン全貌はまだ明らかになっていないが、リヤセクションのカウルの絞り込みが独特の形状をしているあたりも、ニューエイのデザインワークがライバル勢とは一線を画している証拠である。
「速いマシンは美しい」というのであれば、間違いなく2014年もレッドブルはトップレベルにある。しかし、2014年のF1はパワーユニットにおいても大きな変更が施された。些細なトラブルによって、わずか3周のインスタレーションラップに終わったレッドブルの今シーズン最大のチャレンジは、まさにこの点にあると言えるだろう。


(Masahiro Owari)




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