プロドライブ代表、デイビッド・リチャーズが、ホンダF1チーム救済のための契約に関して交渉すべく、中東を訪れたと報じられている。
2008年F1への参戦プログラムを持ちながら、それを断念した経緯を持つリチャーズは、ホンダF1チームの買い手候補の筆頭と考えられている。イギリスのメール・オン・サンデー紙は、リチャーズは同チームの救済計画に関心を示す投資者候補と話し合いをするために、金曜夜に中東に飛んだと伝えた。
リチャーズは、プロドライブの株をクウェートの投資者グループ、インベストメント・ダー・カンパニーに売ったことで、中東に強いパイプを持っている。彼は“タイミングさえよければ”交渉はうまくいくだろうと語っている。
「中東には、私のF1エントリーをサポートしたがっている人々がいる。彼らは1年前からこれについて詳しく話をしてきた」とリチャーズはコメントしている。
「しかしタイミングが正しいかどうかという点で、我々は合意に達する必要がある」
「現実的に考え、どのような不利益を負うことになるのかを理解し、必要となるスタッフやリソースの大幅な再編成を認識するためには、投資者はトライする前に長い時間をかけて考慮する必要があるだろう」
「財政上の大きなギャップを埋めなければならない。収支を合わせるのに、3年はかかるかもしれない」
リチャーズは、F1参戦プランは現在の不況の中でも無理のないチャレンジであると確信する必要があると認めている。すでにスバルは、プロドライブがかかわってきたWRCプログラムを終了することを決めている。
「(スバルの撤退は)我々のビジネスの20パーセントに影響を及ぼす。しかし我々の財政状態は健全であり、優秀で機転のきく組織もあり、将来のテクノロジーを見据えた強力な自動車部門を備えている。モータースポーツ分野における感情と認知は、劇的な経済後退により、この6週間で変化した」
「私は、F1への復帰を否定したことはない。私にとって非常に関心のあるものなのだ。しかし大きな問題が残っている。今この時点で、大きすぎるチャレンジではないか? それを見極める必要がある」