来季トロロッソ入りが確実視されているセバスチャン・ブエミが、チームメイトとしてはジェンソン・バトンが最も好ましいと発言した。一方、セバスチャン・ブルデー側は、スポンサーさえ持ち込めればチームはブルデーの残留を望んでいると主張している。
公式発表はまだないものの、ブエミはトロロッソのシートを確保したと見られており、そのチームメイト候補はブルデーか佐藤琢磨になるといわれてきたが、ホンダの撤退によりシートが不確実となったジェンソン・バトンもリストに入ってきた。トロロッソの関係者は、バトンなら「レースシート獲得のためのオーディションは必要ないだろう」とコメントしたと報じられており、ブエミも優勝の経験を持つバトンを相手に自分を試したいと考えている。
「2009年には強力なチームメイトが欲しい」と20歳のブエミは、スイスのブリック紙に対して語った。
「僕としては、ベストなのはバトンだと思う」
「僕は、バルセロナでのテストでは、経験あるドライバーたちにコンマ3秒ほど届かなかったけれど、(ヘレスでは)ブルデーや佐藤より上に立った」
「火曜と水曜にはベッテルが来る。僕にとってはいい比較になるだろう。3カ月前、彼は僕よりコンマ2秒速かった。でも僕は経験を積んで、向上した」
一方、ブルデーのマネージャー、ニコラス・トッドは、トロロッソはブルデーの残留を強く望んでいると主張している。
「トロロッソは彼の残留を望んでいる」とトッドはフランスのオート・エブド誌に対してコメントした。
「でも、現状、経済的な状況が非常に厳しいため、我々だけの力で決めることはできない」
またトッドは、ブルデーを支持してきたゲルハルト・ベルガーがチームの共同オーナーの座を降り、レッドブル社が完全にチームを支配することになったことは、「大きな影響はない」とし、「もちろん状況は単純とはいえないが、複雑でもない」と語っている。
レッドブル・テクノロジーでデザインされ、イタリアで組み立てられる2009年型マシンSTR4は、来年2月末にテスト走行を開始する予定となっている。