2009年シーズンを前にチームをたたむ可能性が最も高いチームはウイリアムズではないかとの推測を、同チームは打ち消し、あと少なくとも30年はF1に打ち込んでいくと宣言した。
ホンダのF1撤退発表の後、ウイリアムズの将来も危ぶむ声が出てきた。過去2年において同チームはおよそ8、800万ドルの損失を被っており、大手自動車メーカーも富豪もバックについていないF1チームは、現在ウイリアムズだけだ。
しかし、2004年以来勝利から遠ざかっているウイリアムズだが、過去2年に比べると現在の財政状態は良好で、2009年に向けた予算も間もなく確保できると主張している。
「我々は間違いなくF1に専心している」とチームのスポークスマンがBBCスポーツに対してコメントした。
「自動車メーカーに所有されている多くのライバルたちと異なり、(F1に)専心し続けたいという考えを、我々は十分過ぎるほど持っている。なぜなら我々はレースをするために存在しているのだから」
「すでに来季の予算の90パーセントを確保している。来シーズンに向けた資金調達の残りの部分については、現在のスポンサー各社と協議している最中だ。市場は厳しい状況だが、多数の新たなスポンサー候補と話し合いを行っている」
「すべての要素を考え合わせると、2009年の財政状態は2008年よりもよくなるはずだ。我々はこの30年間F1にかかわってきて、景気上昇も後退も経験してきた。少なくともあと30年はレース活動をする決意である」
一方で、ウイリアムズのチーフエグゼクティブであるアダム・パーは、来年の開幕戦の前に、もう一社マニュファクチャラーが撤退するだろうと警告している。
「ひとつかふたつ、F1から引退するチームが出てくると思っていた。それは必ずしもインディペンデントチームではないと、私は以前発言した」とパーはロイターに対して語り、ホンダの撤退は“十分予測可能な事態”であったと述べた。
「おそらく2009年(シーズン)前に、もうひとつチームが去っていくだろう。それがマニュファクチャラーである可能性は高い」
「ホンダはF1を去る必要があったわけではない。そういう選択をしただけだ。小銭をかき集めてそこそこの予算を確保できる限り、我々はレースを続ける」
「我々のポジションは、他のチームとは違うと考えている。他のF1チームはすべて、株主のひとつに依存しており、いつF1撤退を決めてもおかしくはない。我々には、F1参戦に関して選択肢はない。これが我々のやるべきことなのだ」