ルイス・ハミルトンは、十代の頃に恋焦がれていた車をもらう約束を取り付けた。とはいえ、彼がその車を手に入れるにはまず、2008年F1世界選手権のタイトルを獲得しなければならない。
イギリス紙、ザ・サンによれば、マクラーレン・メルセデスチーム代表のロン・デニスは、スティーベネッジ生まれのエースドライバー、ハミルトンに対し、マクラーレン・オートモーティブのもっとも貴重な車の1台を与えることを約束したという。
このマクラーレンF1LMエディションは世界で最も希少価値の高いスーパーカーであり、その価値は2百万ドルにも及ぶ。生産台数はわずか5台であり、ハミルトンに与えられるかもしれないのはそのうちの1台だ。ハミルトンがこの車を得るためには、今年のドライバーズタイトルを獲得し、またコンストラクターズのタイトルにチームを導かねばならない。
「もしルイスがふたつのタイトルを獲得できればこの車は彼のものだ」デニスはジョークを飛ばした。
「まだ金を貯める時間があるのが幸いだ!」
1995年のル・マン24時間レースで、マクラーレンF1 GTRは完全勝利を収めた。国際開発レーシングが走らせた#59のこのマシンは、JJレート、ヤニック・ダルマス、そして関谷正徳がドライブ、事前の予想を覆して、サルテ・サーキットでのデビューで総合優勝を遂げたのである。LMエディションはこの偉業を記念して5台のみ製作されたのである。
この記念に製作されたロードゴーイングバージョンは、5台すべてがブルース・マクラーレンのシンボルカラーであるパパイヤオレンジ色にペイントされており、レーシングカー同様の内装、短いシフトストローク、改良された空力とハンドリングを特徴としている。
さらには、搭載されているBMW製V12エンジンは、驚愕の680bhpを誇り、わずか3秒で60mph(96.6km/h)に達し、トップスピードは225mph(362.1km/h)に達する。
「LMはずっと僕にとって究極の夢の車だったんだ。13歳のときに初めて見た時からね」とハミルトンは熱く語る。
「僕が初めてマクラーレンに来た時、その車が置いてあったんだ。僕は一目でその車の虜になってしまったんだよ」