オーストラリアGPの公式予選でキミ・ライコネンはマシントラブルに見舞われグリッド後方に沈んでしまった。このトラブルによりチームは大幅な戦略変更を強いられることになったようだ。
昨年の開幕戦、予選でフェリペ・マッサにギヤボックストラブルが発生し、グリッド最後尾からのスタートを強いられたフェラーリ。その悪夢は今年も繰り返されてしまい、キミ・ライコネンが予選16番グリッドに沈んでしまった。チームは今回のトラブルについて、F2008の電子燃料ポンプに問題があったとしており、決勝に向けその原因究明に追われている。
公式予選のQ1も終盤に差しかかる頃、Q2進出圏内の6番手を走行していたライコネンはセクター3で突如スローダウン。そのまま惰性でピットロードまで辿り着いたものの、ピットレーン入口の2、3メートル手前でライコネンのマシンは完全にストップしてしまった。
その後一旦はF2008がフェラーリのガレージに戻ってきたが、これはピットロードで立ち往生していることが危険と判断したオフィシャルによってピットレーン内に入れられた事が分かっている。
「明らかに失望しているよ」とはライコネン。
「インラップの終わりに燃料ポンプにトラブルを抱えてしまった。僕の手でガレージに戻ることは不可能だったよ」
「シーズンのスタートとしては最高とはいえないが、チャンピオンシップでは毎戦ポイントを獲っていくことが大事だ。我々としてはそのポイントを獲るために決勝は全力で臨まなければならないだろう」
一方、トラブルのなかったマッサだったが、BMWザウバーのロバート・クビカにフロントロウを明け渡してしまうばかりか、マクラーレンのヘイキ・コバライネンにも先行を許してしまった。
「最後のセッションはタイヤを最大限利用することができなかった」そうマッサは後悔する。
「アウトラップでコース上のトラフィックに捕まってしまい、タイヤの熱を充分に上げることができなかった」
「しかし、クルマのバランスには満足しているし、我々はレースペースにも自信を持っているので決勝は力強いレースができると信じている。明日は高温で非常に厳しいレースが予想されるが、何が起きても不思議はないし、優勝を目指して戦うことができると思っているよ」
チーム代表のステファノ・ドメニカリも「確かに我々が期待していた結果ではない」と付け加える。
「我々は何がキミのクルマを止める原因になったかを正確に理解しなければならない。決勝は彼にとって常にオーバーテイクが要求される非常に厳しいレースになるだろう。2列目スタートのマッサとしても信頼性と戦略を整えて臨むことが大事になる」