スパイカーF1のチーフ・テクニカルオフィサー、マイク・ガスコインによれば、スパイカーは間違いなく上り調子であり、他チームは2008年には警戒した方がいい、ということだ。
スパイカーは、先月のイタリアGPで新しいBスペックのマシンを導入し、それ以来エイドリアン・スーティルも山本左近も、はるかに戦闘力を増している。
実際、日本GPでは、トロロッソのビタントニオ・リウッツィがレース後にペナルティを科されたため、スーティルが8位に繰り上がり、まだ暫定ながらチームの初ポイントを獲得した。トロロッソはこの判定に対して控訴している。
「日本でのリザルトは非常に満足のいくもので、チームとしての期待をはるかに上回っていた」とガスコインは語った。
「私たちは新車を導入した。このマシンでは100%の完走を記録しているし、私たちよりはるかに予算の多い他のチームとレースをしてきたんだ」
「ポイント獲得は、私たちの望んでいた最高の結果で、チーム全体にとってまさに報いとなるものだ。私たちはグリッド後方にいるチームだが、作業量はトップチームと全く変わらない。だから、このポイントを獲れたことがとても嬉しいし、関わっている全員を心から誇りに思う」
Bスペックのマシンについて、さらに尋ねられたガスコインは、そのパフォーマンスが“非常に有望”だと付け加えた。
「私たちはBスペックのマシンで、これで2回素晴らしいレースができたし、6出走中6回の完走もなしとげている。チームはいい仕事をしているよ」と彼は続けた。
「はるかに豊富なリソースを持つチームでも、これほどの成功を収めてはいなかったり、導入した新たな改良によって、これほど前進できてはいなかったりする。だから日本でのこのリザルトは、チームにとって非常に素晴らしいものだよ」
「今や私たちは風洞を稼働させているし、来季までまだ6カ月あるのだから、ほかの連中は警戒する必要があるだろうね」
同チームが、今季残りの中国とブラジルでどこまでやれるかについては、ガスコインは、さらなるポイント獲得もありえないことではないと考えている。
「中国でのマシンは、日本でレースしたのと同じスペックになる。私たちは金曜日とレースでとてもコンペティティブだったので、今度のグランプリでも引き続きの好調を期待している」
「複雑なコンディションになれば、私たちは正しい作戦をとれるということをすでに証明した。そして、もしまた同じことが起これば、さらにポイントを獲って、選手権での順位を上げることもできるかもしれない。日曜日には、また熱帯性の豪雨になる可能性があり、そうなればひどいウエット状態になるだろう。私たちはもちろん、それを活かすことを目指すよ」と彼は話を締めくくった。