キミ・ライコネンが、今年のドライバーズタイトルについて、現状は厳しいかもしれないが、最後まであきらめないと語った。
ライコネンは現在、トップを行くマクラーレンのルイス・ハミルトンを17ポイント差で追っている。獲得できる残されたポイントは20ポイントとなり、ライコネンは状況が変わるためには大きな運が味方してくれる必要があると承知している。
「僕たちはポイント的に苦しい状況で日本へ向かった。いまは日本で起こったことに向き合わなければならないけれど、状況はかなり厳しいね」
「でも、いまや僕らにできることは何もない。タイトルはかなり望みが薄くなっていることは確かだ。でも、わずかな望みでも残っているのなら、それにかけてみたい。僕たちは最後まであきらめない。絶対にだ。僕たちはファイターであり、それを再び証明してみせる」
「僕たちはいま、最後の2レースで優勝するために全力を注いでいる。選手権ランキングのどの位置でシーズンを終えられるかは、他のドライバーにかかっているけれどね」
ライコネンはまた、富士での結果はどうであれ、ペース的にはフェラーリの方がマクラーレンより上だったと語る。しかし、エクストリームウエット・タイヤに交換するために余分なピットストップを行ったことが痛手となったのだという。
「いまでも、日本GPではスピードで勝っていたと思っている。僕たちが優勝できなかったのは雨のせいではない。現実的なチャンスがなかったのだ。スタートのときにいきなり、エクストリームウエット・タイヤを履かなければならないという指令が下されたのだからね」
「事前にそのことを知っていれば、僕たちはもちろん、スタート前にタイヤを履き替えた」
「こうした重要な決定については、全チームが熟知しているかどうか確認する必要がある。僕たちは、レース中にタイヤのことを知ったのだ」
「もちろん、インターミディエイトでのスタートは大きなリスクを抱えていた。それでも、賭けに出なければならなかったんだ。マクラーレンが僕たちの前にいる限り、チャンピオンシップを制するためには彼らの前に出なくちゃならない。優勝するためには、彼らと異なる方法をする必要がある。タイトル争いでトップにいるなら、安全なドライブを心がけて、できるだけポイントを失わないことだけを考えればいいけどね」
「タイヤ交換をしなければ黒旗が出されると言われた時は、ドキッとしたよ。ピットに戻る時、僕らのペースはとてもいいことが分かっていた。でも、ピットインすることで優勝争いから完全に脱落したと思った」
「これまでで一番難しいレースだったかと尋ねられたが、それは分からない。雨が降るといつも富士の時と同じぐらい難しいからね。あのときは、激しい雨で視界がゼロだった。後ろの方で走っている身としては、ライン上でだれもスローダウンするなよと祈るしかなかった」
「何とかして最後尾から3位までポジションアップできた。でも、1台抜くのにも本当に時間がかかった。フィニッシュ前になんとかヘイキ・コバライネンを捕らえ、オーバーテイクしたが、彼はコーナー出口で、僕にやり返してきた」
「友人であるヘイキや彼の将来にとってはいい結果になった。でも、僕にとっては2位では3位とあまり違いはない。優勝しなければならなかったんだ。いまの僕たちにとっては優勝だけが意味のある結果だ」
今週末のレースについて尋ねられると、ライコネンは全力を尽くして戦うと語った。
「次は中国戦だ。上海では勝ったことがない。でも、2位と3位でフィニッシュしている。あそこはいたって普通のサーキットだ」
「上海は他のサーキット同様、僕たちと相性がいい。最後までハードにプッシュして、日曜日の夜に最高の気分が味わえればいいね」