F1第15戦中国GPが上海インターナショナル・サーキットで開幕し、金曜午前のフリー走行1回目はキミ・ライコネン(フェラーリ)がトップタイムをマークした。2番手にはフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、3番手はフェリペ・マッサ(フェラーリ)となった。
史上初のルーキーチャンピオンに王手をかけるマクラーレンのルイス・ハミルトンは4番手。またウイリアムズのテストドライバー、中嶋一貴も出走を果たし9番手につけた。
金曜日午前10時(現地時間)からのフリー走行1回目の天候は曇り、気温は富士では15℃程度だったものの上海では29℃という真夏日、そして路面温度は39℃、湿度66%というコンディション。また90分間行なわれるこのセッションでは、アレクサンダー・ブルツ(ウイリアムズ)のレギュラードライバーに代わって、中嶋一貴(ウイリアムズ)がステアリングを握り、アメリカ以来のフリー走行の出走となった。
セッションが始まると山本左近を先頭にフェラーリとウイリアムズ勢を除いた18台がコースインし、路面とマシンのチェックを行うとインスタレーションラップのみの走行でピットへと戻っていった。
このセッションで一番最初にフルラップの走行を行なったのは中嶋一貴で、開始9分にコースに向かうとまず1分42秒894のタイムをマーク。一貴はそのまま精力的に周回を重ねていき1分39秒台までタイムを更新していった。その後セッション序盤は10台のマシンがフルラップの走行を重ねていき、トゥルーリの1分38秒292がトップとなった。
セッション中盤に入ると、マクラーレンとフェラーリ勢も動き出しタイム計測を行っていく。そんな中いきなりの速さを見せたのはタイトルに王手をかけているルイス・ハミルトン。開始33分にコースインすると一発目のアタックで1分37秒810を出しトゥルーリを破りトップに立つ。
続けて、それまで1度もコースインしていなかったフェリペ・マッサがアタックへ。マッサはまず3番手につけると、その後も好調な走りで自らのタイムを1分37秒510にまで更新していきトップに浮上。そして3番手にはキミ・ライコネン、4番手にはフェルナンド・アロンソが続くという展開となった。
その後セッション終盤に突入すると、上位4台の間でトップタイムが順に入れ替わっていく。まずハミルトンが開始1時間4分のところで1分37秒210でトップに立つと、今度はライコネンがハミルトンのタイムを0.116秒更新していく走りを披露していった。
するとその後セッションは落ち着きをみせ各マシン徐々に一端ピットへと戻っていた。
セッションが再び動き出したのは残り6分を切ってからで、全22台がコースに向かい最後のアタックへ。しかし最後までハミルトンのタイムは更新されることはなく、対照的にライコネンはさらにトップタイムを縮めていった。
11時30分(現地時間)チェッカー。トップは1分37秒024をマークしたライコネン。以下アロンソ、マッサ、ハミルトン、ニコ・ロズベルグ、ロバート・クビカ、ヤルノ・トゥルーリ、ジャンカルロ・フィジケランというトップ8。
日本人ドライバーではスーパーアグリの佐藤琢磨は1分39秒238で16番手。山本左近は21番手で最初のフリー走行を終える一方、中嶋一貴は序盤から積極的な走りで、日本人トップの1分38秒270の9番手で午前中のセッションを終えた。