ジャンカルロ・フィジケラは、ルノーが来季のラインナップをまもなく発表するだろうと語り、自分がその中に含まれていることに自信を見せている。だが、流れている噂はそれとはまったく逆である。
フィジケラの契約は今年いっぱいであるが、2年連続世界チャンピオンとなったルノーの今年は、フェラーリ、マクラーレン、BMWとの戦いに苦しむタフなシーズンとなっており、フィジケラの契約が更新されるかどうかについては未知のままである。
先のイスタンブールではシーズンで初めてフィジケラを上回る順位でフィニッシュするなど、ここ数レースで急激な成長を見せているチームメイト、ルーキードライバーのヘイキ・コバライネンのパフォーマンスも、フィジケラのルノーでの4年目のシート確保に影響を及ぼしている。
そういった状況にもかかわらず、2005年にザウバー(現:BMWザウバー)から移り、これまで2勝(通算3勝)を挙げているフィジケラは、2008年もルノーのレーシングスーツを身につけることに自信を表している。
「たぶん今週末か来週」フィジケラは、発表が間もなく行われるだろうと語る。「もう1年このチームで走ることは僕の目標でもあり夢でもある。再びこのチームで走れることをすごく期待しているよ」
「シーズン開幕前には、選手権獲得に向けて戦える自信を僕らは持っていたんだが、残念なことにそうはならなかった。かなりタフなシーズンとなってしまった。でも僕はベストを尽くしてきたし、来季もまたこのチームでドライブできることを楽しみにしているんだ」
当初コバライネンは、シーズン当初から不本意な結果が続いており、来シーズンは戦力外になるものと予想されていたが、ここのところの好調さから、来年のシートはほぼ確保されているものと見られている。
そうなるとセカンドシートをめぐって、フィジケラと、以前、2008年のレースドライバーの契約を交わしたと語っていたネルソン・ピケJrの間で争われることになる。また彼ら以外にも、マクラーレンでの確執から復帰の可能性が噂されているフェルナンド・アロンソが加わるかもしれない。
かつてアロンソと緊張した関係を持っていたフィジケラは、その仮定の質問に対し、2008年にアロンソがルノーに復帰することは考えられないと主張している。
「それに関してさまざまな噂が流れていることは知っているが、フェルナンドはマクラーレンと契約しているんだ。彼がその契約を解除するのは難しいだろうね。それにマクラーレンのパッケージとルノーのパッケージを比べれば、そうするのが正しい選択だとは思えない。今の時点ではルノーはマクラーレンにかなりの差をつけられているからね。だから正しい選択ではないと思うんだ」