F1第13戦イタリアGPの決勝レースが、イタリアのモンツァ・サーキットで行われた。
快晴の下、午後2時に気温28度、路面温度33度、湿度42%のコンディションで53周の決勝レースがスタート。9番手グリッドからポイント獲得が期待されたヤルノ・トゥルーリだったが、スタートでポジションを落とし、13番手で序盤戦へ突入。その後、1回給油ピット作戦で粘り強く走り抜いたが、11位でフィニッシュ。母国でのポイント獲得は成らなかった。
一方、18番手と後方スタートを余儀なくされたラルフ・シューマッハーは、15番手まで順位を上げてレースを終えた。パナソニック・トヨタ・レーシングは、失望の結果となったイタリアGPを後にし、来週に迫るスパ・フランコルシャン・サーキットで行われる第14戦ベルギーGPへと向かう。チームは7月に“スパ”で行われた合同テストで、手応えを得ており、好結果を目指しベルギーGPを戦う。
ヤルノ・トゥルーリ
「我々の走行ペースは良く、ポイントが獲得出来たはずだけに、このような結果は残念だ。不幸にも再びスタートで問題を抱えてしまった。スタートでポジションを落とし、そこからは厳しいレースを余儀なくされた。“TF107”は競争力が高く、安定性もあったが、最初のいくつかのコーナーを終えた後は、ずっと前走車に阻まれるレースとなってしまった。私は前走車よりも速かったが、ここモンツァでは、追い越しは不可能だった。今日のレースが示すとおり、中団グループでの争いは非常に接近しており、ほんの少しの差が大きな結果の差に繋がるために、あらゆることを完璧にこなす必要がある。我々にはまだやるべきことが多いが、まずは次戦ベルギーGPでの好結果を目指さなくてはならない」
ラルフ・シューマッハー
「我々2人にとって非常に幻滅させられる結果であった。今日は、作戦があまり上手く行かず、私たちは苦戦を強いられた。この週末、ヤルノ・トゥルーリは私よりもなんとか上手く立ち回ることが出来たが、私のほうはここモンツァでは、我々の一番の強みを発揮するには難しい状況であった。まだ我々は縁石の対処には、いくつか問題を抱えており、それはモンツァにおいては大きな差となる。スタート直後の第1コーナーは、いつでも混乱に見舞われるが、今日私は比較的順調に通過出来た。もちろん後方からのスタートとなっても、全力で攻めることは出来るので、私は出来る限り速く走ろうとした。分析しなくてはならないことは多いが、今は心機一転、次のレースへと集中することが先決だ。我々はスパでのテストで成果をあげており、好結果を狙えるはずだ」
新居章年
技術コーディネーション担当ディレクター
「またしてもレースの大勢はスタートから第1コーナーでの間で決まってしまった。GPウィークの3日間、どこかひとつが悪くても良い結果は得られない。富士で行われる日本グランプリももうすぐであり、この様なことがもう起こらないように徹底的に対策を行う。あえて前向きな点をあげれば2台共に完走したことであるが、今のグランプリではこれはもう最低条件とも言える。2年振りの“スパ”は変わりやすい天候で有名だが、その分もしっかり考えてベルギーGPに臨みたい」