スパイカーのテクニカルディレクター、マイク・ガスコインは、トルコで投入される予定のF8-VIIのBスペックの効果に関して控えめに語っている。ニューマシンに対する期待は非常に高いものの、ガスコインは予選は後方で戦うこととなるだろうと語っている。

　ジョーダン、ルノー、そしてトヨタにおいてデザイナーとして活躍した経験を持つガスコインの手による初のスパイカーのマシンは、これまでの車に大幅な変更が加えられている。これまで常にバックマーカーとなっていた同チームのマシンから大きく前進すると期待されているものの、ガスコインは、その車が果たすであろう影響に関してはいまだ確信を持ってはいない。
　新車は、現在のマシンよりもかなり速くなることをガスコインは認めているものの、かといって、すぐに中位チームの仲間入りを果たすとは予想しておらず、そればかりか、チームはそれでもグリッドの最後列で戦うことを余儀なくされるだろうと語る。
　だがガスコインは、現状に関してはそう心配しておらず、ファンには2008年に期待をしてもらいたいと述べている。

「いきなり中団を走れるものではない。それができるのなら誰もがそうしている」と、ガスコインは、スパイカーの公式サイトで語っている。
「そう簡単なものではない。我々は、今後の期待に関してはいくぶん抑え目に語っている。だが、空力に関してはかなり前進していると思う。メカニカルな面では、リヤ部分に関してかなりの改善が施されているが、どの程度という数値で語るのは難しい。それによって前進はするだろうが、小さい前進にすぎず、我々は後方で予選を戦うことになるだろう。だが来年どの程度の位置にいるかで、我々の評価が下ることになる」

　ハンガロリンクで、エイドリアン・スーティルが善戦し、ホンダのルーベンス・バリチェロを上回る位置でフィニッシュしており、ガスコインは、今年のスパイカーの進捗状況に喜んでいる。だがそれでも彼は、チームにとって問題は予選であると認めている。
「チームは予選での速さを問題視するべきだと私は考えている。ここ数レースにおいては、本来そうあるべき予選順位を取れていないと思う。レースペースがそれを物語っている。ハンガリーでの予選では、ホンダ2台にラップあたり1秒の遅れを取っていたが、レースディスタンスでは彼らに勝つことができたんだ」
「その点から考えるに、我々は予選対策に取り組むべきだろう。だが（山本）左近は今年初めてレースをしたばかりであるし、これまでスパイカーのマシンをドライブしたことがなかった。さらに、皆忘れているのではないかと思うが、エイドリアンはルーキードライバーであり、ほとんどのサーキットでドライブした経験がなく、いまだに学んでいる段階である。だが、彼は今回のレースから多くのことを学んだことだろう」

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