第11戦ハンガリーGPの決勝レースで、Honda Racing F1 Teamのルーベンス・バリチェロは18位完走。ジェンソン・バトンは、中盤36周目にリタイアを喫した。
決勝当日は、青空が広がった。レース開始時の午後2時の時点で、気温28度、路面温度37度というコンディション。ただし前日のような突風こそ吹いていないが、風はやや強い。ハンガロリンクはオーバーテイクがかなり難しいサーキット。スタートでのジャンプアップに期待がかかる。
しかし、スタート直後の1コーナーで、後方集団は渋滞状態。ここでバトン、バリチェロともに順位を落とし、19、21番手まで後退する。オプションタイヤでスタートしたバリチェロは、17周目にピットインし、プライムに履き替えた。一方のバトンはかなり重い燃料を積んで、そのまま周回を重ねている。
30周目。バトンが最初のピットイン。一方、バリチェロはロングランのタイムがかなり改善し、タイムを更新していく。上位陣と遜色のないペースで走る。そして35周目に2度目のピットインへと向かう。
36周目。バトンが13コーナーで、センサーのトラブルで、エンジンがストップ。残ったバリチェロも20番手と、苦しい展開だ。その後上位陣のリタイアで、18番手まで順位を上げる。しかしこれが精いっぱい。18位で、チェッカーを受けた。
■ジェンソン・バトン
「何も言葉が見つからない・・・。問題があること、そして、やるべきことがどれだけあるか、みんなわかっている。僕がレースを終えたそもそもの原因は、青旗によってスローダウンする何周か前に、センサーのトラブルでスロットルを全開にできなくなっていたことにある。それで、エンジンがストールしてしまったんだ。その前から大きくペースが落ち、ひどいアンダーステアが出ていた。今日の結果は、今かかえている状況を物語っている」
■ルーベンス・バリチェロ
「今日はただただペースが上がらなかった。僕はできる限りプッシュしたが、マシンに速さがなかった。スタートが悪く、2コーナーの出口でワイドに膨らんでしまい、そのまま最後尾からのレースになってしまった。このサーキットではオーバーテイクはほぼ不可能で、やはりそのとおりになってしまった。今は、チームの誰もが苦しんでいる。悪い状況にはあるが、前に向かって、この状況を打破し、改善していけるように努力を続けていく」
■ジャッキー・エッケラート
エンジニアリング・ディレクター
「忘れてしまいたい週末だ。非常に簡単に言えば、われわれには速さがなかった。1周目に、ルーベンスは2コーナーでワイドに走行し、いくつか順位を落としてしまった。18番手からスタートして、こんな状況に陥り、あとはなんとかチャンスが訪れるのを待ちながらレースするしかなかった。今日のマシンでは、彼にできることはこれ以上なかった。ジェンソンがエンジン関連のトラブルでリタイアするまでも、やはり同じような状況だった。次のレースまでの3週間で、やるべきことがたくさんある」