マクラーレンのロン・デニスは、アメリカGPでルイス・ハミルトンとフェルナンド・アロンソは自由に戦うことができなかったのでは、との憶測を否定し、ふたりはチームの関与なく純粋なバトルをしていたと主張した。
モナコGPとカナダGPでのマクラーレンに関し、「えこひいき」や「チームオーダー」が存在するというウワサがあちこちで流れている中、デニスはアメリカGPにおけるハミルトンとアロンソの戦いにおいて、チームは何の関与もしなかったと訴えた。
アメリカGPでは、レース中盤にトップを争うハミルトンとアロンソが激しい接近戦を演じ、チームにとってははらはらする場面が展開されたが、結局ハミルトンが勝利を手にした。デニスは、2人のドライバーはチームのためにベストを尽くし、同時に優勝を狙って戦っていると語った。
「ルイスとフェルナンドは最初から最後まで戦った。ミドルスティントでフェルナンドはハードにプッシュし、ルイスに追いついた。もちろんポジティブなことではあったが、ピットウォールでは緊張が走った。我々としては喜んでふたりに戦わせていたわけだが、1-2フィニッシュを台無しにしないように心がける必要はあった」
「残り15周のところで、2人ともエンジンの回転数を下げ、フランスGPに向けてエンジンを温存したが、それでもレースは続いていた。トラック上でも、表彰式でも、ふたりはスポーツマンらしい態度を見せた。これほどまでに素晴らしいドライバーふたりを擁していることを、チームとして誇りに思ったよ」
マクラーレンは今季3度目の1−2フィニッシュを達成し、コンストラクターズ選手権では2位に35ポイントの差をつけた。デニスは、再びヨーロッパに戻ったとき、以前にもましてトップの座を固めることができると期待している。
「開発プログラムをハードに進めていく。2週間後のフランスGPではさらなるパフォーマンス向上が期待できるだろう」