フェラーリのキミ・ライコネンは、モナコGPの予選で犯した自らのミスのために、選手権での3人のライバルたちにその差を引き離され、タイトル争いにおける自身の立場が危うくなったと認めている。
予選の第2ピリオドでミスを犯したライコネンは、決勝でなんとか8位入賞を果たす。しかし、マクラーレンは僚友のフェリペ・マッサを抑え1-2フィニッシュを飾り、現在、ライコネンはフェルナンド・アロンソとルイス・ハミルトンに15ポイントの差を、また3位のマッサには10ポイントの差を付けられている。とはいえ、17戦のうち5レースを終えただけで、まだ全てを失ったわけではないと主張する彼は、この状況を好転させたいと考えている。
「もちろん、選手権でのギャップが開けば、僕の立場もより厳しいものになる。でも、まだチャンピオンシップの序盤でしかないんだ」とライコネン。
「差を縮めるために全力を尽くすし、最後まで戦い抜くよ」
「思いがけないサプライズでも起こらない限り、グランプリで勝利するチャンスを等しく持っているのは4人のドライバーだ。この状況のおかげで、僕が再び勝ち始めさえすれば、少しは前に追いつきやすい。次のレースから僕への追い風が吹き始めてくれることを願っているよ」
またライコネンは、モナコGPで結果を残せなかったのは自分のミスのせいだとあっさり認め、テストで速さを見せていた彼のマシンとともに、マクラーレンに勝負を挑むことができず残念だったと悔しさを滲ませた。
「マクラーレンがモナコで強いだろうというのは分かっていたが、僕らだって力強いペースを示せると自信を持っていた。その強さを直接対決で見たかったよ」
「レースに向けて、大きな期待を持っていたんだ。フェラーリでの初めてのモナコだしね」
「マシンは週末の初めから好調だった。1週間前に行ったル・キャステレのテストからずっとね。僕はF2007の力を最大限に引き出せると感じていたんだ。この感触は、恐らく今年初めてだよ。でも、予選で全てが決まってしまった」
「第2ピリオドで、僕はスーパーソフトを履いてトラックに出たんだ。スイミングプールのシケインを抜けたところで、右のフロントタイヤがバリアに接触してしまった。強い当たりではなかったが、ステアリングのアームが折れるには十分だったらしく、サスペンションの下部も曲がってしまった。過去にはガードレールにもっと強く接触して、全くダメージを受けなかったこともあるんだが、今回は不運にも、チームの努力も空しく手の打ちようがなかった」
「全てが正しく機能するかも分からずに、再びコースに戻るのはあまりに危険すぎた。あれは僕のミスだし、これ以上言うことはないよ。こういうこともレースでは起こるし、大げさに語る必要はない。覆水盆にかえらずってところさ」