今後も同じチームで走りたいとの思いを持つレッドブル・レーシングのデイビッド・クルサードは、来シーズンのシートを確保する最初のドライバーになることを願っている。
クルサードはレッドブルで2シーズンを過ごしており、その契約は3年目の今年で満了を迎えるため、彼は少なくとも来シーズンに向けての契約延長をできるだけ早く結びたいとしている。思うような結果が残せなかったジャガー時代からの脱却に力を貸した彼は、エイドリアン・ニューウェイのチームへの加入が実を結ぶことを確信しており、これまでの努力が報われる結果を出したいと考えているという。
「もちろん僕はここに残りたいよ」と英デイリー・テレグラフ紙に語ったクルサード。
「僕はここでハードな仕事をずっとこなしてきたんだ。身を引きたいと考えるわけがないだろう?」
「ようやく進歩が見え始めており、今後も1年を通して開発を続けていく予定だ。フェラーリとマクラーレンのすぐ後ろの位置につくために、僕らがやらなければならないことなんだ」
スペインで5位入賞を果たしたクルサードは、レッドブルにとって今季初となるポイントを獲得しており、その働きは今後の追い風となるだろう。また今シーズン、チームは1から育て上げた若手ではなく、これまでレッドブルに縁のなかったマーク・ウエーバーを迎え入れており、獲得し得る最善のドライバーラインアップを組むという点において、今後のいい前例になると見られている。
一方、現在テストドライバーのミハエル・アマーミュラーはGP2に参戦しており、ここまで期待通りの結果は出せていない。彼が状況を好転させることができれば、クルサードの後釜として名を挙げるになるだろう。また、チャンプカー・シリーズに参戦中のロバート・ドーンボスは、これまで3戦中2戦で表彰台に上っており、その活躍によってF1に復帰できる可能性は十分にある。しかしながら、クルサードの財産とも言える豊富な経験に勝るものをこのふたりが持っているとは思えない。
昨年のキミ・ライコネンとフェラーリによる“噂が噂を呼ぶ”移籍騒動は別として、翌年に向けた“シート争い”のスタートは年々早まっており、しばしばモナコはストーブリーグに関する憶測が表面化する舞台となる。トップ2のフェラーリとマクラーレンが来シーズンも同じラインアップを保持すると見られるなか、ルノーにおけるジャンカルロ・フィジケラのシートやBMWのドライバーらの背後での動きが、今後は注目を集めることになりそうだ。