BMWザウバーのマリオ・タイセンによると、スペインGPでニック・ハイドフェルドをリタイヤに追い込んだギアボックスの問題は、F1世界選手権の第5戦モナコGPに向けて既に解決されているという。

　スペインGPにおけるハイドフェルドのポイント獲得への期待は、ピットストップでの不手際によって既に失われていた。とはいえ、その後に彼のマシンに生じたギアボックスの不具合は、元々シーズン前にチームを悩ませていたものであり、彼らはその信頼性の問題が既に解決されたものと考えていた。
　しかし、BMWモータースポーツディレクターであるタイセンが語ったところによると、その原因はスペインGPの閉幕を待たずに解明されたという。また、スピードのみならず信頼性が要求されるモナコGPを前に、ピットストップにおける不手際も解決済みであると彼は主張している。
「モナコGPは魅惑的なイベントだ」とタイセン。
「シーズンにおけるハイライトだとも言えるし、過去の遺物でもある。サーキットが狭いため、このレースでチームは多大なるプレッシャーにさらされる。また、極めて精密なドライビングが要求されるので、ドライバーにとっては大きなチャレンジとなる。観客にとっては、すぐ近くで観戦できるという特別な経験をもたらすレースだ」
「バルセロナでニックのF1.07に起こったギアボックストラブルに関して、我々はその日のうちに真相を解明することができた。ポール・リカールのテストで対策を既に施している。またニックのピットストップの際に生じた混乱についても取り組みを行い、将来に向けての教訓とした」
「我々はモンテカルロでこのようなミスを犯さず、コンストラクターズランキング3位の位置を確固たるものにしなければならない」

　モナコGPに向けて行われたポール・リカールでのテストを成功裏に終えたものの、BMWのテクニカルディレクター、ウィリー・ランプは、モナコのサーキットは非常に独特であり、結果の予想は常に難しいと語っている。
「モナコは、単純に他と比較することは出来ないサーキットだ。常にサプライズが用意されており、直前までのチームのランキングが簡単にひっくり返ったりもする。だが、ポール・リカールでのテストセションはうまくいったし、我々の準備は十分に整っていると思う」
「モナコはシーズン中で最も平均速度が低いサーキットであるため、最大限のダウンフォースを得ることがとても大事だ。より大きな地面への圧力を得ることが、なによりも重視される。また低速コーナが多いため、その出口では優れたトラクションコントロールがとりわけ重要になる」

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