マクラーレン・メルセデスのナンバー1ドライバー、フェルナンド・アロンソは、マレーシアGPで優勝を果たしたにも関わらず、マクラーレンはフェラーリに追いつくためにまだ少しやるべきことが残っていると語った。
マクラーレンへの移籍後、初となる“夢の”優勝をセパンで飾ったアロンソだが、もしも彼がチームメイトのルイス・ハミルトンとともに素晴らしいスタートを切れていなかったら、結果は大きく異なっていただろうと述べた。
結果的にはマクラーレンが1-2フィニッシュを飾ったにも関わらず、アロンソは彼のMP4-22がフェラーリのF2007にはわずかに及ばないことを認めている。しかし、2年連続でタイトルを獲得したアロンソは、マクラーレンがすぐにでもフェラーリに追いつくことに自信を持っている。
「正直言って、まだ少し改善する必要があると思う。特にレースペースについてね」とアロンソ。
「フェリペ(・マッサ)が僕らよりもいいスタートを切り、トップを守り続けたとすれば、彼のペースについていくのは難しかっただろう。だから、僕らは(自分たちの速さについて)誤解してはいけないと思うんだ」
「しかし、オーストラリア戦よりはフェラーリにずいぶん近づいた。マシン開発は続いているので、短期間でいくらか前進することができる。そうすれば、すぐにでも問題はなくなるだろう。非常に接近した戦いになると思うが、僕のチームにはそれをやれるだけのポテンシャルが備わっていると思うし、やり遂げる自信は100%あるよ」
開幕戦のオーストラリアGPと、キミ・ライコネンの調子が上がらなかったマレーシアGPとの違いを尋ねられると、アロンソは正確にはわからないと述べた。
「オーストラリアはいつも特殊なレースとなり、選手権のほかのサーキットと比較しても、とても変わった展開になるんだ。これまでフェラーリはとても強かったし、オーストラリアでもそうだった。だから、今年も彼らは有利な立場にいたんじゃないかな」
「僕らはタイヤについて開幕戦で多くのことを学んだと思う。レースを通してどのように機能するのかということをね。色々とためになったし、オーストラリア以降のレースで必ず活かしていけるだろう。また、いくつかの開発も行い、全てがうまく働いた。そんなわけで、ちょっとした驚きだったかもしれないけれど、僕たちはここで優勝できたのさ」
F1サーカスは、これからバーレーンへと向かう。翌週の開催ともあって、F1関係者に息をつく暇はない。冬のテスト中、フェラーリはバーレーンでトップタイムをマークしていただけに、アロンソは今年2度目の優勝を手にするには、彼の母国グランプリまで待たざるを得ないかもしれないと考えている。
「セパンとバーレーンで使うマシンに大きな違いはない。中4日しかないからね。どのマシンも進化することはないだろうから、僕らはバーレーンでも再び競争力を発揮できるはずだ」
「でもテストでは、フェラーリが少しばかり抜きん出ていた。彼らを負かすことは非常に難しいだろうと今でも思っている。今回もまた厳しい週末になるだろうね。セパンでは全てがうまくいき、コンストラクターズ選手権での差を広げることができたし、ドライバーズ選手権でもトップに立てた。今後は自分たちのポジションをとにかく守っていく必要があるんだ」