今週末に開催されるオーストラリアGPでF1デビューを飾るドイツ出身のエイドリアン・スーティルは、舞台となるアルバートパークでの完走を目指しているという。
スーティルは昨年、金曜のフリー走行にミッドランドから3回出走し、非常に印象的なタイムを残している。しかしながら、週末を通してフルに参加するのは初めての経験であり、全日本F3チャンピオンであるスーティルは、これが楽しみでもあり不安でもあると明かした。
もちろん不安を抱えているとはいえ、スーティルはそれが問題になるとは思っていない。実際、彼は前向きなドライバーとなり、スパイカーF1チームのために全力を尽くしたいと真剣に願っている。
「メルボルンは生まれて初めてのグランプリレースとなるから、心のなかには確かに楽しみな部分とわずかな緊張とが混在している。でもそれはいいことだ。少なくとも、アドレナリンは放出してるよ!」とスーティル。
「冬のテスト期間、僕はできるだけ走行距離を伸ばそうと頑張ってきた。初レースに向けての準備は、十二分に整えられているはずだ」
「エンジニアから教えを請い、マシンを理解できるように努めてきた。メルボルンでは完走したいし、今後のレースで堅実な走りをするための足掛かりにしたい」
一方、スパイカーのチーム代表であるコリン・コレスは、今週日曜のグリッドに初となるスパイカーのマシンが並んだところを見るのが楽しみだと語った。冬季テストについても満足しており、高い信頼性が大きなプラスになるだろうと考えている。
「メルボルンのグリッドに新たな装いのスパイカーが並ぶのを見れば、とても誇らしい気持ちになるだろう。スパイカーが動き始めて6ヶ月、我々は全く新しいエンジンサプライヤー、つまりパドックで最も熟達した技術グループのひとつと契約を結び、さらには空力部門のリソースを2倍に増やした」とコレス。
「この(フェラーリとの)パートナーシップはすでに順調に進んでいる。テスト中、トラブルなく6、000Kmを走破できたのは大きな成果と言える。我々はこの信頼性をオーストラリアでも示すことができ、シーズンを通して発揮できるように願っている」