スパイカーF1のクリスチャン・アルバースは、チームがオーストラリアで楽にシーズンのスタートを切ることはないだろうが、最大限の結果を引き出すためにプッシュしなくてはならないと語った。
F1でのフル参戦3年目を迎えようとしているアルバースは、今シーズンは事実上チームのナンバー1ドライバーとなり、ルーキーであるエイドリアン・スーティルを僚友とすることから、これまで以上の責任を背負うことになるだろう。
2007年FIA F1世界選手権の開幕を直前に控えてアルバースが語ったところによると、かなり遅い時期にF8-VIIを発表し、多くのテストをこなせているわけではないものの、その1マイル1マイルをフルに活かしているという。
「今年行われたこれまでのテストに、僕は満足している。ほかのチームと比較すればあまりテストはできていないだろうが、同じ時間で比べると、おそらく他チーム以上に僕らのほうが進歩できている」とアルバース。
「マシンは信頼性があるし、バランスは刻々とよくなっている。タイヤのパフォーマンスをより理解できるようになったので、いいセットアップを得ることにしっかり集中できるよ」
「楽なスタートは切れそうもない――他チームに追いつくためにプッシュしなければならないだろう。でも、そのために僕らはF1にいるんだ。できる限りの力を発揮するために、頑張らないとね」
一方、スパイカーF1のチーフ・テクニカル・オフィサー、マイク・ガスコインも、冬の間にチームが見せた進歩には満足しているという。アルバースと同様、彼もオーストラリアでの奇跡を期待しているわけではないが、第2戦のマレーシアでは、“空力の大幅なアップデート”のおかげで、はるかにコンペティティブになるだろうと考えている。
「テストと開発に明け暮れる長い冬を終えて、またシーズンの開幕戦に臨むのはいつでもエキサイティングなものだ。私たちからすると、テストは非常にうまくいったと言える。マシンには信頼性があるし、メカニカルトラブルはまったく出なかった。冷却システムもうまく作動しているので、来るシーズンに向けて本当に楽観視できるよ」とガスコイン。
「パフォーマンスの点からすると、私たちはグリッドの後ろの方になるだろうと常に言ってきたが、今では前にいるグループにかなり接近できそうだと感じている」
「マレーシアに向けても大幅な空力のアップデートを予定しているので、オーストラリアでの目標は2台とも完走させて、前方の集団にできるだけ近づくことだ。新たな改良が施されるので、マレーシアまでに彼らと戦うことができるようになればと思う」