パナソニック・トヨタ・レーシングは、カタルニア・サーキットにおける3日間のテストを完了した。
F1バルセロナ合同テスト最終日は、ラルフ・シューマッハーがフランク・モンタニーと共に参加。ラルフ・シューマッハーにとっては、レイアウトが変更されたカタルニア・サーキットの初走行、そして、初めて新たに搭載された“シームレス・シフトギアボックス”を試すことになり、セットアップ作業に一日の大半を費やした。
フランク・モンタニーは午前中、異なる手法で“TF107”の挙動をチェックすべくロングランテストを行ったが、午前のセッション終盤、ギアボックスコントロールの問題でコース上に停止を余儀なくされた。
チームはこの機会に、予定されていたエンジン交換を行い、昼食の後、速やかにフランク・モンタニーはコースへと復帰し、テストを続行した。
パナソニック・トヨタ・レーシングはこの後、2月22日(木)から2週間に渡るバーレーンでのテストを予定している。このテストはチームにとって初の中東におけるテストであり、暖かい気候の下での貴重なデータを得ながら、来る2007年シーズンへの準備を続行することになる。
ラルフ・シューマッハー
「最終セクションにシケインが加わった新しいレイアウトのカタルニア・サーキットでの初めて走行となった。確かにこの変更によって、より安全になっており、その意味では良く出来ている。しかし、非常にタイトで、ドライブするのは若干難しくなった。今日のコンディションは風のために非常に滑りやすく、ドライバーにとってはやや厳しいものだった。今日は予定していた全てが順調に進み、我々にとって収穫の多い一日であった。また、私は新しい“シームレス・シフトギアボックス”を初めて試した。それは確かに進歩であり、順調に機能し、良く作動した。今後も我々は迫るシーズン開幕へ向け、最後の数回のテストで努力を続けて行く必要がある」
フランク・モンタニー
「午前中は長い距離を通して“TF107”の挙動を異なる手法で分析するための、ロングランテストに時間を費やした。不運にもギアボックスコントロールの問題に見舞われてしまったため、コース上に停止してしまい、若干走行時間を失った。それまでは非常に順調で、ロングラン及びタイヤの更なる情報を収集出来ていた。もうタイヤメーカーによる競争は無くなるかも知れないが、個々のサーキットにおけるタイヤについての情報を見い出すことは有用だ。私は午後も走行を続け、セットアップについてさらに多くの作業を行うことが出来た。全体的に有意義な1週間であり、我々はシステムをチェックするために多くの周回をこなすことが出来た」
ディーター・ガス
レース&テスト・チーフ・エンジニア
「ラルフ・シューマッハーにとっては新しいギアボックスと、改修されたカタルニア・サーキットを試す初めての機会となった。彼の今回のテストにおける走行は一日だけだったため、主にセットアップ作業に集中し、あまり多くのロングランは行わなかった。フランク・モンタニーは午前中ギアボックスコントロールの問題に見舞われたため、予定されていた走行を完遂することは出来なかった。彼はロングランテストを行っていたが、残念なことにそれまでにも多くの赤旗で中断を余儀なくされていた。しかし、我々は、それなりの手法で対応したため、不満はない。そして、これから中断されたとはいうものの、ロングランテストから更なるデータを得ることになるだろう」
「この3日間のテストを総括すると、“TF107”の信頼性を確かめつつ、非常に効率的に作業を行い、セットアップにおいても有用な情報を収集することが出来た。一方で、開幕戦オーストラリアGPまでにやらなくてはならないことが数多くあるということも明らかになり、今後もハードな努力を続けていくことになる」