スパイカーF1チームの新車F8-VIIの発表会に先立ち、新加入したドライバー、エイドリアン・スーティルが、F1デビューを控えた心境を語った。
「もちろん、レースドライバーとしてチームの真の一員になれるというのは、すごく嬉しいことだ」とスーティル。
「チームと共に働き、次のレベルに進むために彼らと共に成長していくことが、僕にとっての目標だ。マシンの開発作業を行い、改良の手助けをしたい。サーキットについても学習し、できるだけF1ビジネスについても学びたいと思っているよ」
「ドライビングだけの問題ではなく、プレッシャーもあるだろうし、メディアのこともある。すべて新しい経験だ。少しずつすべてを学んでいくよ。まずは、本格的にマシンを走らせたいね」
「(F3との)違いはものすごく大きいだろうから、当然苦労はするだろう。でも、去年金曜フリー走行に3回参加しているし、何度かテストもしているから、全く初めてなわけじゃない。フィーリングをつかんでしまえば、どうドライブすべきなのかは分かるだろうし、あとはドライバーとして走行距離を重ねていけばいい。これからはF1一筋に集中していける。去年と違って他の選手権と掛け持ちをするわけじゃないんだ。しっかり準備を整えていきたい。シーズン中盤には、僕の力を見てもらえると思うよ」
「デビューできるのがすごく嬉しいから、全然ナーバスになんてなっていないよ。体力的にも、かなりハードにトレーニングを積んできている。毎日ランニングをしたり自転車に乗ったりしているし、1月後半には4日間マヨルカに行って、高温の気候でのトレーニングを行った。1日に5時間も6時間もトレーニングをするのはきつかったけれど、F1で走るためには体力をつける必要がある。これで開幕戦に向けた準備をさらに整えることができるんであれば、全然平気だよ」
「ファクトリーにも何度も行った。勉強することがたくさんあるからね。ファクトリーには、見て吸収すべきことがあふれているんだ。チームの中で、作業がどのように進むのか、どのように一体化するのかが分かる。マシンの技術面について学ぶのもすごく重要なことだ。それによってドライバーとしてさらに力をつけられるからね」
スーティルは、F3時代にASMでチームメイトだったルイス・ハミルトンと再び同じカテゴリーで戦うことになる。
「若手ドライバーは、そのスポーツの未来というべき存在だ。その一員になることができて、ものすごく嬉しい。ルイスやヘイキ・コバライネンなど、何人かよく知っているドライバーもいる。以前一緒にレースをしたことがあるからね。でも、F1ではマシンの力がものを言うから、僕らがどれくらいのパフォーマンスを見せられるかを予想するのは難しいね。統計的に、レースでもグリッドでのポジションを保って走行することが多いから、マシンが遅いと後方で走らざるをえない。みんなF1でレースをするのは初めてだから、どうなるかは何ともいえないし、自分がどこまでやれるかも分からない。様子を見る必要があるね」