パナソニック・トヨタ・レーシングは、F1バレンシア合同テスト3日目をラルフ・シューマッハー1人の走行で終えることとなった。昨夜、車体後部の衝撃吸収構造部分が高温になることが発見されたため、チームの一部は早めにテストを切り上げざるを得なくなり、ラルフ・シューマッハーのみを残し、ヤルノ・トゥルーリは予定外の休暇を与えられることとなった。
そのような状況にもかかわらず、チームは最善を尽くし、ラルフ・シューマッハーはシステムのチェック及びセットアップデータを得ることが出来た。
昼食直後に燃料ポンプに不調が発生したほか、一連の赤旗により、中断もあったが、ラルフ・シューマッハーは午後遅くに再びコースへ戻り、非常に競争力の高いラップタイムを重ね、最終的には、全体で最速のタイムをマークした。
パナソニック・トヨタ・レーシングは、来週6日(火)から同じくスペインのヘレス・サーキットでシーズン前テストのプログラムを続行する。
ラルフ・シューマッハー : TF107/701
ベストラップ:1分11秒297 周回数: 50周 走行距離:200km
「今日はいくつかの些細なトラブルに見舞われたものの、全体的に良い一日であった。“TF107”は今日も好調で、午後には、非常に良い感触のセットアップを見出す機会も得られた。“TF107”の潜在能力については楽観視しているが、ライバルと比較して我々がどのレベルにいるかを語るにはまだ早い。今日最速のタイムをマーク出来たことは良いことだが、まだやるべきことは多い」
パスカル・バセロン : シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「昨夜発見された車体後部の衝撃吸収構造が高温になるという問題によって、今日は予定をこなすことは出来なかった。これは、残念ながら予定されていた2台を走らせることが不可能だということを意味していた。このようなことはテストでは当然起こりうることであり、全てのチームがシーズン前にテストを行う理由の一つでもある。スタッフはラルフ・シューマッハーが“TF107”で少しでも多くの走行を重ねられるように、ハードな作業をこなし、それによって、いくつかの重要な情報が得られた。今回得られた全てのデータを分析し、来週のF1ヘレス合同テストへと戻るつもりだ。そして、ヘレスでも、これまでの“TF107”の順調な進化を継続出来ると考えている」