NASCARドライバーに転身してまもないファン‐パブロ・モントーヤは、今月末に開催されるデイトナ24時間にチップ・ガナッシ・レーシングから初出走するため、その準備を進めている。
コロンビア出身のモントーヤは、初めてデイトナ・インターナショナル・スピードウェイに挑むことになり、ブッシュ・シリーズおよびネクステルカップ・シリーズに先駆けて、伝統の24時間レースに初出走する。しかしイベント前のテストが順調に進んだこともあり、モントーヤはロレックス・デイトナ24時間だけでなく、その後に全38戦という長丁場を戦うNASCARシリーズにも自信を見せている。
「ここは素晴らしいところだよ」とモントーヤ。
「おそらく2カ月くらいは滞在するだろうね。僕のモーターホームも1週間以内に到着する予定だ。これからは(ネクステル)カップのテストが3日間、ブッシュ(シリーズ)のテストが3日間、そしてレース、もう1つのレース、練習走行と、休みなしで行われるんだ」
初期のテストやNASCARでのレースは、マクラーレンやウイリアムズで活躍したモントーヤにとって幸先がよいものとなった。昨年10月にアラバマ州のタラデガ・スピードウェイで行われたオートモービル・レーシングクラブ・オブ・アメリカ(ストックカーレース)でデビューを果たし、表彰台を獲得した後、ブッシュ、ネクステル両シリーズのレースで、競争力を発揮している。しかしモントーヤ本人にしてみれば、順風満帆だったわけではないようだ。
「(デイトナ500の)事前テストは、すべて順調だったよ」とモントーヤは語り、状況を冷静に分析してみせた。
「ただし、ここに出走するからには、2日間を自分の力で乗り切らなければならない。そのカギとなるのは、渋滞を切り抜けられるマシンがあるかどうかだ。僕らは、まだ試してもいない新しいノーズを準備している。その効果が発揮されるはずだけどね」
「12月には、ロード・アトランタでロードコースのテストを実施した。すごく楽しかったし、かなり競争力も高いと思った。でも速さを一貫させるのが難しいんだ。マシン自体の働きはいいよ。これまでに僕が走らせてきたクルマより、ずっと動きがいい。その後で訪れたレイクランドでも順調だったと思う。(チップガナッシのチームメイト)デイビッド・ストレメの近くで走れていたからね。ラップタイムも接近していたし、自分でも満足できた」
「最初の2周であまりに速さが足りない時は、本当に大変だよ。1周するたびに、3台から5台は追い抜くことになる。コンマ1秒は渋滞でロスするし、ひどい時は2秒以上も失ってしまう。最速ラップが44秒台か45秒台でも、48秒くらいに落ちるんだ。こういう時は、自分が何か間違っているように感じられるほどさ。いきなりクリアラップになれば46秒台で走れるものだから、そこで改めて納得するという具合だよ」
「ある程度まで、それこそマシンの限界を90%くらいにすれば、かなり走らせやすい。すごく予測しやすいんだ。そういった点は、もっと取り組まなければならないと思う。マシン自体は楽しいよ。パワーを発揮しやすくて、ブレーキも優秀だからね。マシンのブレーキングには感心したよ」