今週、セバスチャン・ブルデーがスクーデリア・トロロッソのテストに参加するというニュースは、チームの来季のラインナップに関するさまざまな憶測を再燃させることにもなった。さらにチームボスのゲルハルト・ベルガーも、ここへ来て来季のドライバーペアはまだ決まっていないことを強調し始めている。
ベルガーはこれまでに何度も、トニオ・リウッツィとスコット・スピードという2006年のラインナップがそのまま維持される可能性をほのめかしてきた。しかし、スピードがF1でわずか1シーズンを過ごしただけで、アメリカへ帰ることになるかもしれないというパドック内でのウワサは、根強く囁かれ続けている。ベルガーはレッドブル・ドライバーであるスピードの代わりに、多少なりともチームに資金を持ち込めるドライバーを探しているというのだ。
そうした観点からトロロッソ入りの可能性ありと見られているのが、大きなスポンサーを持っているナレイン・カーティケヤン、ティアゴ・モンテイロ、ロバート・ドーンボスといったドライバーたち。もっともベルガーは先日、ドーンボスは候補として考えていないと明言しているのだが。
「まだいろんなことを確定できないのには、それなりの理由がある」と、ベルガーはspeedtv.comに対して述べた。
「こういう言い方はどうだろう。今年の2人のドライバーは(シート争いの)ポールポジションにいる。それは間違いない。だが、まだ話し合わなければならないことがいくつかある。私としては、その話し合いを数日以内に片付けてしまいたいと思っている」
「(カーティケヤン、モンテイロ、ドーンボスも)可能性としてはありうるし、その他にもまだ何人か候補はいる。そのうちの何人かは名前もある程度知られていて、スポンサーを持ち込めるかもしれない。だが、最終的には、ウチのクルマに乗って一番速く走ってくれるドライバーを選ぶつもりだ。もしもある2人が同じレベルで、一方はスポンサーを持っているというのなら、スポンサーはあった方がいいけどね」
またベルガーは、チャンプカーで成功を収めたにもかかわらず、F1の世界では忘れられかけていたブルデーについて、彼がどのくらいやれるのかぜひ見てみたいと語った。
「彼はアメリカでものすごくいい仕事をしていると思う。ぜひ彼の腕前を見てみたいね。彼はヨーロッパにいた時からかなり速かったし、アメリカでも立派な成績を残してきた。彼のポテンシャルを見極めたいと思っている」
一方、ドーンボスがレッドブル・レーシングから姉妹チームへ移ってレースシートを確保するとのウワサについて、ドーンボス陣営はすでにトロロッソからアプローチを受けたとする説を否定している。
「私としては、トロロッソは来年もリウッツィとスピードのコンビになると考えている」と、ドーンボスのマネージャー、マルコ・ゼッキは言う。