フィジケラ・モータースポーツ・インターナショナル(FMSI)は、2007年のGP2シリーズでタイトルを目指すべく、F1経験のあるアントニオ・ピッツォニアを説得し契約にこぎつけた。
2006年は、短期間ながらF1の舞台に立ったことがあるジョルジオ・パンターノを起用して勝利を挙げたFMSIだが、このチーム名になって2シーズン目となる来季はタイトル獲りを実現するべく、理想的なドライバーとしてピッツォニアを選択した。
「2007年GP2チャンピオンシップで優勝したい。それができると信じて我々はピッツォニアと契約を結んだ」と、チームオーナーでF1ルノードライバーのジャンカルロ・フィジケラ。
「アントニオは冬のテストでも信じられないくらいに速く、ヘレスのレコードタイムで周回し、経験あるドライバーとして我々の期待を確かなものにしてくれた」
2006年シーズンを前にFMSとコローニが合併し、GP2にFMSIという強力なイタリアンチームが誕生した。チームは、来シーズンもピッツォニアによりそうした存在で居続けられることを喜んでいるという。
「アントニオはイタリアの登録でGP2を走ることになる」と認めるチーム代表のパオロ・コローニ。
「彼の血筋、彼のパスポートにより、我々は彼をイタリア人としてレースに出場させることができる」
パンターノとジャンマリア・ブルーニと同様に、ピッツォニアも、F1復帰を目論む個人的な動機があればこそ、ますます競争が激化するGP2シリーズに挑戦しようと決定したのだと認めている。元ジャガーおよびウイリアムズのF1ドライバーである彼は冬季テストでの走りを楽しんだが、チャンプカーでのキャリアを重ねるのか、F1復帰を目指すためにGP2に後戻りするのか、選択しなければならなかった。
「できるだけ早くF1に戻りたいし、それこそが僕がFMSIでのチャレンジを受け入れた理由だ」とピッツォニア。
「チームも僕も目標は同じ、GP2でシリーズ優勝することだ。それは僕にとっては、F1関係者に対して僕が常に速くて競争力があることをアピールする大きなチャンスにもなる」
ピッツォニアは来季、予想通りに、GP2で2年目となるジェイソン・タヒンチと組むことになる。若きトルコ人である彼がとどまることで、FMSIはスポンサーのペトロール・オフィシとの良好な関係が来季も保証されることになる。
タヒンチはこう語る。
「僕の仕事は、FMSIがチームタイトルを取れるよう、できる限りたくさんポイントを稼ぐことだ。今後2年間でトップレベルに行くために、僕はこのチームと長期契約を結んだ。2007年は僕にとって2年目の見習い期間になるので、アントニオのように競争力のあるチームメイトと組めて嬉しい」